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PJW18 天孫降臨

武甕雷神(たけみかづちのかみ)より国譲りが完了したという報告を受けた高天原(たかまのはら)の神々は、予定通り、天忍穂耳尊(あめのおしほみみ・のみこと)(以下、耳)に地上世界へ行くよう命じた。

ところが「耳」は、これに反論した。

耳「天降りの準備をしている間に、我(われ)は結婚しました。高御産巣日神(たかみむすひのかみ)の娘、栲幡千千姫命(たくはたちぢひめ・のみこと)です。そして、子供が生まれました。そういうわけで、その子を降すべきでしょう。」

そこで、天照大神(あまてらすおおみかみ)(以下、あま)は、孫を赴かせることにした。

瓊瓊杵尊(ににぎ・のみこと)(以下、ニニギ)である。

あま「・・・というわけなのじゃ。本当に『耳』は我がままじゃのう。親の顔が見てみたいわ。」

ニニギ「お・・・おばあさま・・・。」

あま「では、お行きなさい!」

こうして、「ニニギ」は地上に降臨することとなった。

付き従うのは、五柱の神様。

①天児屋根命(あめのこやね・のみこと)(以下、こやねっちゃん)

②太玉命(ふとだま・のみこと)

③天鈿女命(あめのうずめ・のみこと)

④石凝姥命(いしこりどめ・のみこと)

⑤玉祖命(たまのおや・のみこと)である。

更に、三柱の神様も同行が決定。

⑥思兼神(おもいかねのかみ)

⑦天手力男神(あめのたぢからおのかみ)

⑧天石門別神(あまのいわとわけのかみ)

更に、更に、二柱の神様が武装して先導役となった。

⑨天忍日命(あめのおしひ・のみこと)(以下、おしひ)

⑩天津久米命(あまつくめ・のみこと)(以下、つくめ)

総勢11柱の一行である。

また『紀伊国造系図(きい・のくにのみやつこ・けいず)』によると、天道根命(あまのみちね・のみこと)が、日像鏡(ひがたのかがみ)と日矛鏡(ひぼこのかがみ)を携えて、同行している。

さて、ここで、三柱が、補足説明を始めた。

こやねっちゃん「随員ナンバー①の天児屋根命やで。我の子孫が、ジャパンウォーズに出てくる、天種子命(あまのたね・のみこと)や。」

おしひ「随員ナンバー⑨の天忍日命じゃ。わしの子孫が、ジャパンウォーズに出てくる、筋肉隆々の日臣命(ひのおみ・のみこと)と、息子の味日命(うましひ・のみこと)じゃ。」

つくめ「随員ナンバー⑩の天津久米命っす。俺の子孫は、ジャパンウォーズに出てくる、大久米命(おおくめ・のみこと)っす。よろしくっす。」

こうして「ニニギ」が地上に向かっていると、天と地を結ぶ道筋に、光り輝く神が行く手を遮り、仁王立ちしていた。

ニニギ「汝(いまし:あなたの意)は誰じゃ?」

謎の神「俺は猿田彦(さるたひこ)だ! 国津神(くにつかみ)の俺は、天津神(あまつかみ)の先導役を志願しに来たぜ。ちなみに、国津神とは地上世界の神様のことで、天津神とは、天上世界の神様のことだぜ。」

ニニギ「ありがたい話じゃが、なにゆえ光っておるのじゃ?」

猿田彦「俺は太陽神なんだぜ。」

ニニギ「なに!? 太陽神は、うちのおばあさまであるぞ。どうして、汝(いまし)が太陽神なのじゃ!?」

猿田彦「大和政権に屈服した勢力の太陽神だったのではないか・・・という説があるみたいだぜ。」

ニニギ「融合したわけじゃな。」

猿田彦「その通り! 『古事記(こじき)』の俺は、上は高天原、下は葦原中国(あしはらのなかつくに)を照らしていた。それくらい強い光ってことだぜ。『日本書紀(にほんしょき)』の俺は、口の端が明るく光り、目は鏡のようで、輝く様は赤いホオズキに似ているんだぜ。」

赤いホウズキ

ニニギ「葦原中国とは地上世界のことじゃな。では、先導を頼むぞ。」

猿田彦「分かったぜ。」

こうして「ニニギ」は、鏡・勾玉・剣の「三種の神器」を与えられ、天津神を率いて、地上世界に降り立ったのであった。

剣・・・・天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)

鏡・・・・八咫鏡(やたのかがみ)

勾玉・・・八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)

ちなみに、天叢雲剣は、素戔嗚命(すさのお・のみこと)が八岐大蛇(やまたのおろち)を退治した際に出てきた剣である。

降り立った地は、吾田(あた)の長屋の笠狭崎(かささのみさき)という。

九州の高千穂(たかちほ)。

現在の宮崎県一帯である。

降臨した地は、高千穂峰(たかちほのみね)など、いろいろ説がある。

高千穂

つづく


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