人事管理論、労働経済学、そしてドラッカー
私自身、専門が異なるので、これまであまり真剣に研究してこなかったが、もう非正規雇用制度は廃止した方がいいのではないか。
人間はモノとは異なるので、労働市場は経済学者が説明するほど、経済合理的ではない。こういうと、経営者は労働者を解雇できないではないか、と批判される。
しかし、人はモノとは異なり、成長する。人をいかに成長させ、どう使うかが経営者の役割でもある。
労働経済学的な発想では、労働市場を流動化させ、必要なときに人を雇用し、不要ならば解雇すべきとなるのだろう。
しかし、組織論的には、このような形で集められた人間組織は、実は魂なき脆弱なモザイク組織となる。
ドラッカーが優れた経営者に注目している点の一つは「人の育成」である。出来合いのものをよそから借りてくるあるいは奪うのが得意な経営者をドラッカーは評価しない。
今後、非正規労働について、真剣に研究してみたいと思う。