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正欲【映画レビュー】六〇〇字

*ネタバレを含むかも知れぬので悪しからず。なるべくないように記したつもり。

過去に記した自らのエッセイに引っ張られ、朝井リョウさんの「正欲」を原作とした同名映画を妻と観に行った。下記のエッセイを書くとほぼ同時に映画の前売りチケットをネット通販で購入したのだった。ノベリティのステキなしおりがもらえたから。

当該エッセイ

ノベリティのしおりと前売り券のムビチケ

映画鑑賞は実に二年ぶりだった。娘たちと二年前に観に行った呪術廻戦のアニメ映画以来だ。

Audibleで朗読時間13時間35分の長編小説をたった2時間14分にまとめているため、小説とは若干異なる場面もあった。それは仕方のないことだ。映像の美しさや躍動感には欠けるものの(実際そんなことはさして重要でない心理描写が俊逸な原作なので)、ポイントを的確に捉えており非常に良かった。新垣結衣さんと稲垣吾郎さんの演技が素晴らしかった。

劇場で過去に鑑賞した小説の映画化されたものでも、20年ほど前に公開された妻夫木聡主演の三島由紀夫の名作「豊饒の海 第一巻 春の雪」の同名映画とは大違いだ。あれは本当にひどかった。春の雪は何度も繰り返し読んだ作品で期待値が高すぎたことを加味しても最悪だった。これは余談。

平日の昼間の日本一地味な県庁所在地の映画館ということもあり、客の入りは全くだった。少しもったいないなと思った。この調子だとロングラン上映は厳しいだろう。

すばらしい作品はぜひ多くの人に観てもらいたい。私のこの拙いレビューを読んでひとりでも多くの方が観たいと思ってくだされば幸甚である。


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