淘汰されるものと、変化し残るもの
おおきに~芸妓の菊乃です~。
たいそうなテーマで恐縮ですが、今回は 「未来のためにできること」というお題の中、コラムを書かさせていただいてます。
現状、世の中もまだまだ、コロナも収まらない状況下ですがこの2年間で、様々な事が変化してきたように感じます。うちらの業界も、風前の灯火かもしれません(笑)。
ですが、残さないといけないものがあるんだと思い、その為に、歯を食いしばってます。それはなにか?
「おもてなし文化」
お座敷や花柳界だけの問題ではないかもしれませんね。
それと逆に、悪習は、淘汰されないといけないのも事実でそんなものを未来にまで持ち越す必要もございません。
しかし、この国は、島国ニッポンです。
国土が限られた国、四季がある珍しい国、豊かな水によって生み出された豊かな食文化のある国。
そういった国だからこそ生まれた「おもてなし文化」ご接待。
日本のお座敷は閉鎖空間です。その閉鎖空間の中で、ホストがゲストに少しでも四季を感じてもらいたい、そんな思いから、床の間だったり、季節のお花、そして、芸舞妓。芸舞妓は四季を具現化したものだと思います。
それは、着物は12か月全て違います。柄や材質、かんざしは季節の物、これも12か月全て違います。そして踊りや音楽。
これもその時期のものを。
いかがでしょうか?とても素敵なおもてなしではないでしょうか?
「こういうおもてなしの心」それは、それに、携わるものすべてに共通する形のないもの。
それを後世に残していきたい。
ですので、エンタメから接客までを一人の人間が行う、日本にしかないおもてなしのスペシャリスト 「芸舞妓」それを未来の為にも、日本の文化として後世に伝えていきたいと考えます。
ですが、世の中には、まだまだ、芸舞妓や花柳界を性風俗産業のように、思われる方もまだまだいらっしゃると思いますし、そういった街があったのも事実だと思います。しかし、歴史の中で、先ほども触れましたが、淘汰されるべき、悪しき風習は、無くしていき、いいものだけを時代の変化に対応しながら、残していく、それがとても重要な事だとうちはお思います。
そうすれば、あったことがない未来の芸舞妓さんにこの大事な文化を伝えて残していくことができるんじゃないかな?などと・・・
ながながとご拝読おおきにありがとうございました~
なら町芸妓 菊乃