ひっこみ思案の管理職、苦悩の1年目。
こんにちは。せなと申します。
私は幼い頃からひっこみ思案でした。
いろいろと葛藤の末、30代前半で管理職になりました。
うまくいくイメージはゼロ。
自信はゼロというかマイナス。
けど自分で決めたからやるしかない。
統率力ゼロ
管理職初日、
「あなたが就くのはこのチームです。」
と言われ、私の管理職の道が始まりました。
総勢6名。歳の近い男性3人、ひと世代下の女性2人、そして新人君。
私の前任者は、「俺についてこい」タイプの昭和おじさんで、
正直、部下から嫌われていました。
そんな昭和おじさんの下で働いていた部下達は、
「上司」という存在は、
偉そうに命令してきて、ダメ出ししてきて、めんどくさいもの、
という感じでみていた気がします。
なので、私も最初、警戒されていました。
みんな、本音で話さないし、正しい情報が上がってこない。
さらに、歳の近い男性部下たちは、
たった1〜2歳年上の女上司に指示されるのが
ちょっと嫌そうな雰囲気。
これは、被害妄想とかじゃなくて、
昭和生まれ男性の隠しきれないプライドが
滲み出ていました。
(決して昭和生まれ男性全体をディスっている訳ではございません。)
(この雰囲気わかってくださる方いるかな…笑)
しかし、私の性格からして、
前任者のように高圧的に、仕事をやらせることは無理。
「いいからやれ!!」って無理やり何かをさせるのは
本当にできない。
昭和おじさんを真似して、ちょっとチャレンジしてみたけど
本当にできなかった。
無理やり厳しく指導する演技を頑張ってみるも、
無理している感が伝わり、
余計ナメられそうになりました。
そこで私は、
これからじっくり一人一人と信頼関係を
つくっていこう。
部下たちにやってほしいことと、
なぜやらなきゃいけないのか、を理解してもらおう。
そして、できれば自発的にやろうと思える環境を
作っていこう、と心に決めました。
けどそれは部下たちにはまだまだ伝わらない。
上司=命令する人、ダメ出しする人
とインプットされた人たちにとって、
当時の私は、
統率力ゼロ
全然怖くない
部下に強く指導できない
優しいだけの
頼りない
楽勝上司
だったと思います。
やっぱり管理職なんかやらなきゃよかった。
1年やってこのままだったら辞めさせてもらおう…。
と後悔しかけていた半年間でした。
上司からのダメ出し
そんな時、私の管理職の動きを観察していた上司が声をかけてきました。
「おまえは、全然管理職の動きができていない。」
「部下から話を聞いてるのはよく見かけるが、
ちゃんと応えてあげられているのか?おまえが部下に振り回されてないか?」
「歳が近くてやりづらいのはわかるけど、
男性部下たちにももっと強く指導しないとダメだぞ。」
たぶん、私管理職失格なんだな。とかなり凹みました。
(ちなみにこのダメ出し上司も、昭和おじさん族。最近「おまえ」って呼ぶ人少ないですよね。)
確かに、私は部下の話をよく聞いてました。
部下がこうしたい、と言ったら、
それを実現するために一緒に考えて方向を見出していました。
決して私の経験則だけで、「こうしろ」とは言わなかった。(言えなかった。)
一緒に考えて方向を見出すって
時間がかかるし、
私が指導している感じに見えない。
側から見たら、
管理職というより
ただの相談相手みたいに
見えていたのかもしれないです。
自分の性格は変えられない
上司にダメ出しされた後、
再び、昭和おじさんを真似して、
厳しめの指導にチャレンジしてみたものの、
やっぱり全然できない。
私は諦めました。
自分の性格や心に逆らってまで、管理職はやりたくない。
あと半年、自分なりのやり方で頑張ってダメだったら
それはそれでいいや。
自分なりのやり方で、部下とコミュニケーションをとりながら、
組織の目標達成に向けて頑張ってみよう、と切り替えました。
成功の兆し
管理職になって、1年が終わりそうな頃、
ぼんやりと光が見えてきたのです。
1年弱、自分なりに部下とコミュニケーションをとって、
彼らがやりたい方向に背中を押したり、導いていくことを
意識していたら、部下たちが何でも相談してくれるようになり、
ポジティブな情報もネガティブな情報も
いろいろな情報が集まるようになりました。
1年弱経ってようやく、心を開いてくれたという実感を持てました。
1番それを実感したのは、
歳の近いプライド高めの男性部下が、
他部署と少し揉めた時に
助けてほしい、と頼ってきた時です。
(上司なら頼られて当たり前なんですけどね…。)
当時の私からしたら、
「優しいだけの頼りない楽勝上司」から、
「困った時に頼れる上司」に
昇格したのかも、と内心嬉しかった記憶があります。
私は「俺についてこい」タイプとは真逆の人間だけれど、
部下たちが私をニュータイプの上司として
認めてくれている実感がありました。
時間はかかりましたが、自分なりのコミュニケーションで
信頼関係をつくっていけたのがよかったと思います。
その信頼関係の変化を見た、例のダメ出し上司が、
「おまえみたいなやり方もあるんだな。
チームをよくまとめたと思うよ。」
と言ってくれました。
まだまだ管理職としてできていないことばかりでしたが、
あれ、もしかしたらこれ上手くいくかもしれないぞ、、、と
1年目で少し光が見えたので、
2年目もがんばってみよう!と思い、
途絶えそうだった私の管理職の道が続きました。
さいごに
やっぱり、自分の性格は変えられないし、変える必要もないのだと思っています。
「リーダーはこうあるべき」って勝手に決めつけてないですか?
今となっては、当時ダメ出ししてきた上司に言い返したい気持ちです。
(もちろん私にも至らない点はたくさんありましたが…)
リーダーにもいろんなタイプがあるし、
時と場合によって必要なリーダー像も違います。
まずは、自分の心に嘘をつかず、自分なりのやり方で
型をつくるのがいいのではないか
と、私は思います。
そこから、さらにいいリーダーに進化していけばいいので。
管理職1年目の経験は、一生忘れないかもしれません。
けど、
いろんなリーダーのタイプがあって、
自分がこのタイプに近くて、etc…
といった理論を先に知っていたら、
もう少し早めに、上手くいってたのかも、
なんてタラレバを考えたりもします。
ということで、
これからは、私が学んできた理論も
少しずつ発信していければと
思っています。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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