サーキュラー・エコノミーではなく、サーキュラー・エコシステムを目指す。
最近、ことあるごとにご一緒していて、個人的に応援しているファーメンステーションの酒井さん。ご存知の方も多いと思うが、ちょうど記事になっていたのでシェア。
欧州発「サーキュラーエコノミー」、日本の地方が先進的だった
〜推進力はファーメンステーション〜
最近、少しずつ普及してきたこの「サーキュラー・エコノミー」という言葉。
資源を獲り、加工し、流通させ、捨てるか燃やすというリニア(直線的)な産業構造や事業モデルから、3R、4Rなどに代表される取り組みを増やし、サーキュレーション(循環)を意識したモデルに変えて行きましょう、という話。
でもね。
そもそも経済活動や産業構造を変えるサーキュラー・エコノミー(循環型経済)だけで、地球の資源やエネルギーは回るわけはない。サーキュラー・エコシステム(循環する生態系)に、人の社会、生活、経済活動がちゃんと参加している状態を目指したい。
都会では、悪気はなくても利便性を無意識に求めてしまう。それを進めるとエネルギーの消費ばかりが増えるのだ。畑や山から離れれれば離れるほど、変数がふえ、循環への参加設計が難しくなる。
一方で、中山間地や地方と言われるところだって、農畜水産業だって、まだまだ全然循環的じゃない(リニアな消費モデルに合わせて設計されてきた)。
法制度の多くも、循環や再利用させてはならない、廃棄や焼却しなさい、と定めてることも多い。
昔は循環的だったなんて、勘違いだ。原始の時代へのノスタルジー(懐古主義)では進まない。燃料の為に木を切りまくりハゲ山にしていた江戸時代を振り返っても進まないのだ。循環は、「これから初めて人が設計していくこと」だ。言い換えれば「これからのテクノロジーの使い方」だったりする。
サーキュラーエコシステムへの参加は、人類が初めて"意識的に、かつ科学的に行う"挑戦だ。進化のデザイン、と言っても良い。
そうしたテーマに取り組みたくて、僕も「chiQ(チキュウ)」という、循環型デザインに取り組む企業や活動家をサポートする、いわゆるインキュベーターを立ち上げている。
酒井さんのファーメンステーションの取り組みは、地方だから、日本だからというより、世界がやるべきことの正面突破。先駆的な存在。地域や企業をがんがん巻き込むパワーがなせる先を、僕もchiQ(チキュウ)もむっちゃ応援している。
皆さんも、ぜひ。一緒にやりましょう。