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初めて買ってもらった漫画(1990年頃)

昭和の名作「ちびまる子ちゃん」

私が初めて買ってもらった漫画本は、今となっては昭和を代表する名作である「ちびまる子ちゃん」だった。
1巻から6巻(当時の最新刊)まで、母がまとめて買ってくれた。
調べると、6巻は1990年に発売されたようなので、私が10歳か11歳の頃だ。

漫画との出会い

きっかけは、病院の待合室で初めて漫画本を手にしたこと。
記憶が正しければ、「コロコロコミック」に掲載されていた「ドラえもん」だった。
それまで、児童書ばかり読んでいた私は、「漫画」の読み方がわからなかった。コマ割りと吹き出しがいっぱいで、どこからどう読むのか?合っているのか?戸惑いつつも、読み始めたら止まらなくなった。
声を上げて笑った私に、母が「そんなにおもしろいの?」と尋ねた。
「うん!」「じゃあ、帰りに買おうか!」

大人買いを見た

おそらく私は風邪をひいていて、小学校を休んでいたのだと思う。「家にこもっていても暇を持て余すだろうから、漫画本でも買ってあげよう」と母は考えたのではないか。
町でたった1軒の小さな本屋さん(田舎あるあるで、文房具売り場の面積が広い)へ寄った。
私は、「ドラえもん」を選ばずに、表紙で「ちびまる子ちゃん」の単行本を選んだ。おそらく、アニメのテレビ放送が始まったのもこの頃なので、見たことがあったのかもしれない。
私は当然のように1巻だけ買うもののだと思いこんでいたので、母がまとめて6巻をガバッと手にしたのに驚いた。当時、「おとな買い」という言葉はまだなかったけれど、大人の財布の威力を感じた一件だった。

まるちゃん世代

私は、部屋にこもって、まるちゃんをいっきに読んだ。
「わたしゃ、まる子だよ」という独特の言い回し。自分と同年代のまるちゃんが、怠け心やずる賢さを堂々と発揮する姿に惹かれた。
また、私には3歳下の妹がいるので、まるちゃんの姉の気持ちにも共感した。
アニメは小学生の間で人気になり、私たちはまるちゃんと自分を重ね合わせていた。運動会では主題歌であるB.B.クィーンズの「おどるポンポコリン」が多用された。私は、この曲が大好きで、カセットテープを買ってもらった。
余談になるが、このテープには忘れられない思い出がある。
家族で移動中、車の中でテープをかけてもらい、ノリノリで歌った時のことだ。両親が「あれ?音がはずれていない!あんた、ちゃんと歌えるんだね」「本当だな」と驚いたのだ。
その時の私は訳がわからなかったが、どうやらけっこうな音痴だったらしい(そして今も)。とりあえず褒められている感じがしたので、引き続き「ぴーひゃらぴーひゃら」と歌い続けた。

その後の漫画遍歴

こうして、ちびまる子ちゃんから少女漫画デビューを果たした私は、まるちゃんが連載されている「りぼん」と、そのライバル誌である「なかよし」を親にねだって定期購入することになる。そして、田舎に住んでいる子どもの最大の楽しみとして、配達が来るのを首を長く、長く、長くして待っていた。「今日は届く日だ!」と思って急いで帰宅したのに、玄関に届いていなかった時の悲しみと言ったら・・・きっと私の顔にはまるちゃんのように縦線が入っていたのに違いない(北海道には配本が遅延することがあった)。

中学生になると、町内のお姉さんから、読み終わった月刊誌をまとめてもらえる機会がちょくちょくあり、「別冊マーガレット」「別冊フレンド」も読むようになった。
夏になるとホラー漫画の月刊誌「サスペリア」(分厚かったので、特大号だったのかな?)を買ってきて、母親と交替で読むこともした。

少女時代に、少女漫画しか知らなかった私は、上京してから漫画喫茶というものに出会い、少年漫画も読むようになっていくのであった・・・

夏と漫画

夏になると、漫画を読みふけりたいと思うことがある。
陽の入らない涼しい部屋で、網戸からの風を感じながら、「やることがないから漫画でも読むかあ」という感じで読みたい。
でも、読み始めたら時間を忘れてしまって、「そうめんできたよー!」という母の声で昼になったことを知る。
そんな夏休みが、私の中で美しい思い出として心にしまわれていたことに、今気づいた。
40代になっても、自分自身が親になっても、いつまでも母親のことが大好きなのだな、とあきれ返る。
今週末は、顔を出しに行こう。


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