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気の世界では時間も空間もありません。そんな気功と空間の話から、大切なことを教えていただいた時のお話です。


中国正統派気功老師 盛鶴延先生の気功教室(毎週木曜日、東京自由が丘で開催)のお話しや参加者の体験談など、「気功で自分の健康を自分で守るために大切なこと」をつづっています。

***

気功の魅力のひとつに
手軽にできること
があると思います。

誰でも
どこでも
手軽に
できます。

特に静かに座って
瞑想する静功(せいこう)は、
畳一畳のスペースがあればできます。

とても手軽です。


私も
狭い部屋ですが、
自宅の自分の部屋で瞑想しています。

そして瞑想をする時、
時々、
ロウソクをつけたりします。

なぜなら、
盛鶴延先生の気功教室で
瞑想する時は、
必ず、ロウソクをつけて
瞑想をしているから。

この方が
雰囲気でるでしょう。

そうおっしゃっていたからです(笑)。


ある時、
盛鶴延先生が気功教室で
こうおっしゃいました。

修行者は
一畳の広さの部屋で
一週間閉じこもって
瞑想しているね。

瞑想をする時は
空間は関係ない。
環境も関係ない。


気の世界では
時間も空間もないから。

このお話を聞いたのは
随分と昔で、
でもメモが残っているので(!)
正確にいつだったかわかります。

2014年です(笑)。

まだ前の会社に勤めていた頃です。


その時は、

そうかぁ。
そういうものだろうなぁ。

と思いながら聞いていたのですが、
当然、

気の世界では
時間も空間もない。

こちらの方に気がいきました。

そして、それはそれで
よいと思うのですが、

そしてその後、
意外なことから、

一畳、一週間にも
意味があるかもしれない。

と思うようになったのです。

今回はそんな
気功と空間の話から
気功の大切なことを教えていただいた時の
お話をお伝えします。

***

私はその後、
盛鶴延先生の第1冊目の本
『気功革命秘伝奥義集大成』
を出版するために、
会社を辞め、出版社を立ち上げました。

会社を辞めたのが2017年6月。
出版社を立ち上げたのが2018年1月。
第一冊目の本を出版したのが
2018年7月です。

つまり、
会社を辞めてから
出版するまでに
1年ぐらいかかっているのですが、

もちろんその間、
会社立ち上げの準備や、
1冊目の本の出版準備で
ワタワタしていたわけですが、

その間に、
3週間ほど
中国成都からチベットを
旅したのです。

立ち上げや準備で
忙しいのに!

でも、
当たり前ですが
行ってよかったです。


***


成都で10日間ぐらい、
チベットでも10日間ぐらい滞在しました。

チベットでは
ラサの中心地にホテルを取り、
いろいろな寺院を
見学したのですが、

ある寺院で
間違えて
観光客が見学するルートから外れてしまって、
寺院の人しか入ってはいけない
地下に降りて行ってしまったのです。

暗く、やや急な階段を降りていくと、
その先に小さな部屋が1つありました。

それこそ、2畳かそこらへんの
狭く小さな部屋です。

扉が開いていたのか
扉自体がなかったのか
記憶が定かではないのですが、
中が見えました。


地下なので当然窓もなく
土壁に囲まれた
正方形の部屋で、

入り口以外の3つの壁には
所狭しとロウソクが
たくさん灯されていました。

しかもそのロウソクが、
チベットでは
ヤクの乳で作ったバターで作られるので、
部屋中にヤクの臭いが充満しています。

正直、このヤクの臭いは
慣れていない私にとっては
「うっ」とくる臭さです。

そのヤクのロウソクの炎と
ヤクの臭いに囲まれた
その小さな部屋に
尼さんであろう一人の女性が
座っていました。

ちょうど、彼女は
消えかけたロウソクの火を
つけようとしていたところだったので、
ばっちりと
私と目が合いました。

突然の来訪者に
彼女も驚いてはいたようですが、
私もとてもびっくりしてしまって、

ごめんなさい。

の言葉も発することもできず
すぐに引き返してしまいました。


彼女が座っていた座布団の側に
お皿が1つ転がっていました。

きっと
この狭い部屋の中にずっと閉じこもって
一人で修行をしているのでしょう。


***

気功を学んでいると

なぜこうするのだろう。

と意味のわからないことがよくあります。

例えば瞑想でも

なぜ、修行僧は
狭い部屋で瞑想をするのだろう。

なぜ、ロウソクを灯すのだろう。

その意味はよくわかりません。

でも、
私には意味がわからなくても、
これだけ長い時間、
多くの修行者達が
狭い空間で、
それこそ一畳かそこらの部屋で
ロウソクを灯して修行をしてきたことには
きっと意味があると思うのです。

ならば、
まずは、
何か意味があると信じる。

そして
それを真似した方がよいと思っています。


***

部屋で
ロウソクを灯しながら
ぼんやりと瞑想をしていると、

時々、
あのチベットの彼女のことを思い出します。

今はもうあの地下の小部屋で
修行をしていないと思いますが、

なぜか
いつか彼女とつながれる気がします。

それはそれで楽しいことです。


ある時、
気功教室でいつものように
瞑想用にロウソクを灯しながら
盛先生がおっしゃいました。

瞑想の時は、
ロウソクの炎は
燃えている炎のところを
見るのではなく、

炎の先端よりちょっと先の
少し離れたところを見るんだよ。

!?


少しずつ、
少しずつ、ですが

大切なことを
教えていただいている気がします。

では、また!

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