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✒️軟骨無形成症の洋服作り奮闘記…No.7【手仕事】

我が子が軟骨無形成症(指定難病No.276)という病名を貰うことになり、それがきっかけで始まった洋服製作…『GAGO-276-』を立ち上げました。アパレル経験の全くない主婦が、たくさんの失敗をしながら、でも残していく我が子を何とかしたくて動き出しました。軟骨無形成症を知ってもらい、少しでも生きやすい世の中にするために、少しずつですが、前に進んでおります。そんな私の記録としてお伝え出来ればと思っています。

◆手仕事

子どもを学校に行かせると、今の時代とは違い、プリントでの手渡しによる連絡がほとんどでした。最初は不馴れな場所での緊張や、先生の言葉もしっかり聞けていたと思うのですが、日が経つにつれ『保護者の人にプリントを渡す』という行為が、面倒くさくなり、ランドセルの底でぐしゃぐしゃになり忘れ去られるという事が多くなってきました。
ランドセルの中に入れてくるだけ、まだ良い方なのかもしれません(笑)長男くんは学期末の学校の机の中がヤバかった…そりゃ、ランドセルの中を確認してもないはずだわ。
学校からは、プリントは確認されてますか?と聞かれ、『確認していません。知りません。すみません。』がいつものパターンでした(笑)

まぁ、なんとかなることなら、1日遅れようが構わないのですが…次男くんで困ることが、行事などの用意だったりするのです。

用意とは…例えば、レインコートです。

既製品で着ることの出来るピッタリのレインコートなどはもちろんありません。今はもしかしたら、子どもサイズでも多種多様なものがあるのかもしれませんが、我が子の時代はレインコートの数も少なく、種類もなく、学校の先生には用意をするので、分かった時点で早めに声かけをお願いしていました。
最初にピンチがやってきたのは、小学校2年の春の遠足でした。雨具の用意『レインコート』と書かれたプリントを前日の夕方に渡されたのです。
先生も私に伝え忘れ、子どもも5日前くらいに渡されたプリントを見せ忘れ…一瞬思考が停止しました(笑)やっちまってるょ、みなさん!
それから頭がフル回転。まずは明日の天気をチェック…晴れてたら、見なかったことにしようと考えたのですが、曇り/降水確率40%…微妙すぎる…。
家の中にある次男くんが着られそうな雨よけになる服…1番最初に浮かんだのが泥んこになってもいい用のビニール製のスモッグでしたが、次男くんにあっさり断られ(スモッグは確かに恥ずかしいよね~)家にあるレインコートで使えそうなものもなく、とりあえず100円ショップに走りました。子供用のレインコートは2店舗目でゲット、急いで買って帰り工作が始まりました。
とりあえず、着丈と袖丈を次男くんに合わせて、ボタンの位置を確認しながらカット、ほつれてくることはないけど見た目がなぁ…ということで、折り返して両面テープで貼りつけました。
身幅がブカブカすぎる…ということで、背中の両肩下辺りから1本ずつダーツを入れ摘まんで簡単に糸と針で縫っただけ(真ん中に1つだけのダーツでは、ブカブカでした)そのお陰でリュックを背負っても着られるレインコートの出来上がり。
製作時間1時間、なんとか形になった簡易レインコートの出来上がり~!

そう、こういうのが本当に困ります。レインコートはまだまだなんとかなるという意味では良い方なのです。

それから、例えば長靴です。

今でこそ、いろんなメーカーからショート丈の長靴が売ってますが、10年以上前はまだまだ、子供用の長靴も少なかったのです。
学校から『芋掘り』があるので、長靴の用意をお願いしますと連絡があったのは良かったのですが…
足の甲が高いため足のサイズというより、足の甲のサイズで合わせて買うことになるのです。
すると必然的にサイズはアップ、そしてショート丈が見つからず、少し短めの丈を試しに履いたのですが…足の短さは膝上膝下ともに短く(とくに膝上が短いです)健常者のお子さんが履くとふくらはぎ辺りにくる丈が、我が子が履くとちょっと膝上になるのです。この状態で屈んで芋掘りは出来ません…というか屈めません。
もともと屈む行為が難しい体形ではあるので、購入するか迷いました…買って履き口を少し切れば良いのかと悩みました。
結局その日は買って帰らずに学校に相談しました。そしたら、先生は少し考えてこうおっしゃったのです。
『長靴をやめましょう』と。
やはり、そうですよね…と納得していたところ、続けておっしゃった言葉にビックリしました。
『みんなも長靴持参や履いてくるのをやめましょう。』と。
『その代わり、スーパーのビニール袋を持参してもらって、芋掘りのときは靴の上から被せて靴が汚れないようにしましょう。』

その言葉は、本当に有り難かったです。1人だけ目立たないように…としてくださる気遣いに救われました。感謝です!

こうやって、少しずつ次男くんに合ったものを簡易的に工夫しながら作る作業が増えだしたのです。
しかも、出来るだけみんなと見た目がそんなに変わらないように配慮しながらです。
そぅ、子供にとってはここがポイント!自分だけか特別じゃない、みんなと一緒だということが、この頃の次男くんには大切だったのです。

そして、小学校の4年生になる頃から洋服に対する考え方、着ることへの悩みが少しずつ増えていったように思います。


→次回へつづく


最後まで読んでくださり、本当にありがとうございました。
いつも、書きたいことがたくさんあるのですが…ありすぎて書き忘れたことも多々あるような…?
毎回、どこかのタイミングで書き出すということになっており前後することもあるかと思いますが、ご了承下さいませ。

私が子育てをしていた時代と今とでは、品物の数も違えば、種類も豊富になりました。痒いところに手が届くものも増え、少しのお直しでなんとかなるものがあったり、あるものでなんとかしていた時代とは違い、私としてはただただ羨ましく思います。不器用でもなんとかなりましたが、よくよく見ると、なんだかなぁ~という状態です(笑)
まぁ、頑張っていたことだけは胸を張れます。

そして、先日までクラウドファンディングをさせていただいておりました。みなさまのご協力で達成することができ、noteを通じて繋がった方々にもご支援をいただき、本当にありがとうございました。
いつもと変わらず、仕事の合間に洋服製作を進めておりますが、いつも以上に丁寧に1つずつ問題を塗りつぶしながら、前へ進めさせていただいております。(1円たりとも無駄にすることがないように…)まだまだ、軟骨無形成症にとっての正解の形が見つかってはおりませんが、ちゃんとこの課題をクリア出来るように、頑張りたいと思いますので、よろしくお願いいたします!

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