✒️軟骨無形成症の洋服作り奮闘記…No.3【ようこそ】
【2023年10月13日】軟骨無形成症のネットショップ【GAGO-276-】がオープンしました。この日を迎える日までには長い長い道のりがあったこと、そしてこれから先、誰かが軟骨無形成症のための洋服製作にご興味を持ってくださったときに、少しでも参考になればという気持ちで、記録として残しておこうかと思います。
◆ようこそ
短期間の間に《手足が短いこと》《胃がないかもしれないこと》を告げられ、何度も心が折れそうになりましたが、結局のところ生きたいと思って私の元に来たのだと、勝手に理解し納得して出産に望みました。
後に我が子との大喧嘩になる話をお話する機会があるかと思いますが、その時に我が子が私に言った言葉…『親を選んで生まれてきた訳じゃない…』というチクリとくる言葉…でも私は既にこの時から、子供が私を選んで産まれてきたのだと思っていました(笑)
こうして始まった出産までの道のり…当時お世話になった代官山にある産婦人科は、有名人がご出産する病院として人気があり、いつも満員で、そして何よりビックリするくらい妊婦に対する管理が厳しかった。
《小さく産んで大きく育てる》というのがコンセプトらしく、体重増加はにはとくに厳しく、目標体重を少しオーバーしたときは、何をどれくらい食べたのか細かくチェックが入りビックリするくらい指導されます。
そのお陰もあり1人目の長男が産まれたときは、約2800gで《超》が3つ分付くぐらい安産で陣痛から3時間かからずポンと産まれました。分娩台に上がってから出産するまでが約10分程で、担当のお医者様が間に合わず立ち会えなかったという逸話があります(笑)
そんなこともあり、病院に対しても信頼があり、出産にあまり恐怖はなく、病気に対する心配はあるものの、今回も大丈夫だろうと思っていたのです。
出産予定日の一週間前の最後の検診に行ったとき、先生から『子宮口が少し開いてるから、このまま今日入院しますか?それとも一度自宅に帰られますか?今日産もうと思ったら産めると思いますよ。今日産みますか?明日にしますか?』と言われ、またまたビックリ!確かに2人目は予定日より早く産まれる人が多いと聞いていたけど、今日なのか…。駅まで歩いて、電車に乗って、また自宅まで歩いて…果たして途中で大変なことにならないだろうか?まだ陣痛はきていないけど…子宮口が開いてるとは…?今日産めるの?産める日を選べるという不思議な感覚。
分娩台10分の経験から帰るのはよそうと決め、今日産むことを家族に連絡、荷物は1ヶ月前に全てスーツケースに入れ玄関に準備OK 。あとは…なにをするのか考えていると、助産婦さんが来て部屋に案内され、今日産むのか確認された後、スパルタ指導が始まりました。
まず、今日出産されるなら少し動いてもらいたいと…天気がいいので30分~1時間ゆっくりと散歩してもらって一度声をかけてください。帰ってきてからこのビルの内階段を1階から4階まで手すりをしっかり持ってゆっくりと登り降り30分ぐらいしてもらえますか…と。
えっ?階段を登り降り30分…いやいやいや。私、妊婦ですけど?となりますよね(笑)でも仕方がない、今日産むと決めたし、陣痛促進剤打たれるのは嫌だし。自然分娩のために全てやりきりました。しばらくして、家族と荷物が到着して美味しいと評判の晩ごはんもペロリとたいらげ、少し休憩していると、お腹の張りが…始まったお腹の痛み、どこまで我慢するのが良いのか分からず、とりあえず心配する子供をビックリさせないように、我慢しつつ…これ以上は無理と助産婦さんを呼んで見てもらったら、
『あら!もぅ産まれちゃいますよ!!』
『頭が見えてますょ!』
一気に慌ただしくなった院内…ご迷惑をおかけします…またもや我慢しすぎたようで車椅子に乗せられ、『こっちが早いので先に入ります!』と分娩室の隣で待っていたご家族を追い抜き、今回も分娩台に乗ってから10分以内の超安産の出産となりました(笑)
ようこそ、我が家へ!
約2,900gの頭の大きな男の子の誕生です。声も大きくすぐにご対面かと思ったら、あっという間に別室に連れていき検査…しばらくして戻ってきた助産婦さんから『胃ありますよ!』と。先生からももう一度詳しく調べないといけませんが、たぶん胃の方は問題ないでしょう…と。ほっと一安心の有り難い言葉でした。
ようこそ、本当にようこそ我が家へ!
ここから始まった、今回の軟骨無形成症の洋服製作、アパレルの経験もなくミシンも家庭科レベルの普通の主婦が、どのようにやってきたのか、そして洋服製作を通して見えてきたものや伝えたいこと、お話しできる全てを共有して活かしていただければ幸いです。
この記録が優しい世界に繋がっていることを願って…
→次回へ続きます。
ご覧になってくださり、本当にありがとうございました。
今の私の課題は、一緒にこの活動に参加してくださる方を見つけることです。軟骨無形成症ご本人も、そのご家族の方ももちろんですが、お子さんがまだ小さいことや、ご本人さまも人前に出ることはなかなか勇気のいることなので躊躇されます(我が子もそうです…今は後ろ姿だけOKが出ています)
もちろん、軟骨無形成症に関係のない方も探しております。
そもそも、メディアやネットに疎いという状態で、どのように展開していけば良いのか…ここを突破する方法が問題なのです。
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