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✒️軟骨無形成症の洋服作り奮闘記…No.8【バランス】

軟骨無形成症という指定難病(No.276)でもある病名をもらい、子供と一緒に悲しんだり悩んだり、そして笑ったり…自分のペースで成長してきたことがあったからこそ、私が出来る軟骨無形成症や低身長の方に向けて洋服を製作しようと考えました。
アパレルは経験はありません…
ミシンは家庭科レベルです…
ただ、我が子をはじめとする洋服の少しの困ったを解決できる糸口になれば…と始めたネットショップ。
私が頑張ってきたことが、みなさんの正解になるわけではありませんが、少しでも役に立てばという思いで記録として残していきたいと思っています。

【バランス】

小学校は私服だったため、数あるサイズの洋服の中から、お直ししながら着ることになるのですが…男の子ですし、汚して帰ってくるので着替えも含め数は多くあったに越したことはありませんが、同じニット素材でも、履き心地はさまざまで、お気に入りのものをよく好んで履いていました。
腕や指が短く背骨が反り返っていて、お尻が大きいため太ももまで履いたズボンを、お尻から上げるのが難しく、ウエストのゴムの伸びも大切なポイントになってくるのです。
自分のお気に入りのズボンと巡り合うのは奇跡に近い感じで…これはいける!と思ったものは同じサイズを2~3枚、サイズアップのものも2~3枚購入していました。
ほんと、擦りきれるまで履いてたかな。
体が少しずつ大きくなるのは嬉しいことですが、その度に、去年のズボンはゴムを直せば履けるかな…とか、裾を伸ばせばなんとかなるかなぁ…とか、貴重なズボンを駆使して履かせていました。

しかし、たまに学校生活の中でややこしい問題が勃発いたします。

例えば、家庭科の時間のエプロン作り…
当たり前ですが、型紙は全てみんなと一緒です。
家庭科の授業で料理を作る日があったのですが、自分で作ったエプロンを身につけることになりましたが、もちろん大きすぎて、身に付けることは出来ません。

そして、6年生の運動会で使用するみんなでお揃いのはっぴです…ソーラン節を踊るのです。
1番小さなはっぴを貸してくださったのですが、もちろんブカブカです(笑)
身長に関しては、低学年では周りのお子さんとは10~15cmほどの差があり、高学年になれば30cm以上の差があったりもします。

はっぴに関して、お直ししてくださって構いませんが、今後も使っていくので、返却してくださいとのこと…
ということは切るわけにはいかず、丈を短くするにも限界があり、おまけにバックにプリントされている文字も模様も、中途半端な感じに…
まぁ、これは仕方がないことなのですが、少しでも文字が見えるように、少しでも裾に入った柄が見えるように、工夫しながら丈詰めをした覚えがあります。

と、いろいろと書きましたが…そうです!基本となるランドセルの話もありました。
(前後して、申し訳ありません…    )
今でこそ、軽量だの素材も様々で個性があって当たり前の時代ですが…10年ちょっと前は、色は赤、黒に数色のカラーしか存在していなくて、大人の私が持ってもかなり重いと感じるランドセルしかありませんでした。
当たり前の話ですが、子供の体に合わせたランドセルの大きさ、形では、教科書など入りません。
そこで、せめてランドセルの重さを軽量に…
ネットで探しても当時は軽さに限界があり、ランドセルという枠では見つかりませんでした。リュックは形がランドセルっぽくないので、本人が周りと一緒じゃないことを恥ずかしがり、形は限定されました。
諦めて普通のランドセルを買おうかと思ったときに、ある小さなリュックメーカーさんが、形はランドセルっぽく四角いもので、革ではなく黒のメッシュ地でパイピングされたお洒落なリュックを作っている、おまけに防水加工されていると、祖父から連絡が入ったのです。
早速、連絡をして大きさ、重さなどを確認して入学式までにギリギリで間に合ったというドタバタがありましたが、本当に軽く使いやすく見た目も素敵で、大切に6年間有り難く使わせていただきました。もぅ感謝しかありません。

こんな風に、周りと上手くバランスを取りながら、その時に出来る最善の方法で生活していたように思います。
今では世の中が、個性を良いものと捉えるようになりましたが、次男くんが過ごした学生時代は、まだまだ…いえ、そんな考えなど無いのが普通で、《それ以外》は普通ではないと思われていたのですから…。少しは生きやすい世の中になってくれたことに感謝ですね。


→次回へつづく


最後まで読んでくださり、本当にありがとうございました。
子どもが成長していくにつれて、あの大変だった日々が、そんなに大したこと無いなぁ…と思えるから不思議です(笑)真っ只中にいるときは、周りに追いつくことが精一杯で、迷惑がかからないように…何よりも、子どもが少しでも嫌な思いをしないようにということに、無い知恵を絞り出して全力で向かっていたと思います。

大丈夫です。ちゃんと子どもも私も乗り越えてます。だからこそ少し時間に余裕が出来た今だから、こうやって洋服製作を始め、それと同時に軟骨無形成症を知ってもらう活動をし、たくさんの方から頂いた優しさを抱えて、少しずつですが前に進めているのだと思います。
最終的なゴールに辿りつけるのかは分かりません…
やってみないと、正解というものがあるのかどうなのかも分かりません。
もしかしたら《正解はなかった》という正解を見つけるのかもしれませんが…それも、次に繋がるものだと思っています。
この先も、洋服製作をしながら小さい活動ではありますが、1歩ずつ丁寧に進みたいと思います。
時には、こんなことをすればいいのでは…とアドバイスを貰えれば嬉しいですし、
時には、もっと頑張りなさいと…背中を押してくださることも必要ですし、
そして遠くから、頑張ってるなぁ…と温かく見守っていただけるのも有り難いです。


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