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ia19200102
対話
日々変わり映えせず、
毎日同じことの繰り返し。
良いことでも繰り返せば不満が出てくるのに、
繰り返すのはモヤモヤした日々、モヤモヤするくらいなら良いが、どんより、時にはぐっさり、心の臓が突き刺される ような気分の日もある。
しかし先日気づく。
同じように見えても葉の色が少し違って見えるだとか、
空の明るみが早くなったとかそんな日々の変化はよく聞くけれども、
自分にはなんとなく響かない話で、
繰り返していない「それ」は自分の身体なんじゃないかと思う。
自分の身体はよくよく感じて観てみると、
毎日同じということはないように思う。
血液の流れ方、胃腸の動き方、、エトセトラ。
先日湯船につけた手が、手荒れのせいかジーンとビリビリと何か皮膚がモショモショ「聞いてくれ…」とばかりに話しかけるように感じたからだ。

見上げてごらん、とはよく言ったもので見上げることすらできない辛いときも自分の身体はそこにあるのだ。
ここにあるのだ。
ソトではなくウチに、ここに。
変化にとんだ命の塊が一切繰り返すことなく在るのだと思えば、
空の明るさよりも、木々の葉の色使いよりも、他人の顔色よりも、
もっと興味深い、おもしろいものがすぐそばに、
いつも「私」を、あなたを待っているのだと思えてくる。
誰の、どんな話よりも風呂場で聞こえた モショモショ「聞いてくれ…」と申し訳なさそうに話しかけてくる声に耳を傾ける方が、何より先であっていいと思う。
それは、忙殺される日々の中、身体の声よりもさらに聞こえづらくなる、心の声が聴こえてくるチャンスになるとも思う。

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