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『3.11から10年。』
2021-3-11
もう10年か。個人的にはいろいろとあって本当に濃密な10年だった。生き様と死に様を問われ、それを模索してきた10年。
社会は良くなったかという話でいえば、正直、全然なっていないと感じる。政治的にもあそこが重要な転換点だったと思うが、〈あれだけのことがあっても変われなかった〉という事実は、若者の未来に対するシラけを増幅させた気もする。
それでも自分の足元をしっかりと見つめて、家族とまわりの人たちを幸せにしていく営みをつづけることに変わりはない。
その彼らを鏡として共鳴してこそ、はじめて自分も幸せを感じられるのだとわかった。〈知った〉ではなく〈わかった〉。こればかりは経験を通してしか得られないから、うまく伝えることができないけど、どうやら人間、「ひとり勝ち逃げ」はできないようになっているらしい。
同じように、思わず目を背けたくなるような悲しみの数々に、瞼を閉じて共鳴する。それがせめて人間であることの義務だと思っている。
なるべく自我を消して、電波塔のように悲しみをひろいあげる。いろいろな感情が流れ込んできて、悲しくなって、涙が出てくる。
昨日は久美浜に牛乳を取りに行く車中で号泣していた。
近頃は人にどう思われるとか、成功するとか、承認されるとか、マジでどうでもよくなった。歳をとるのも悪くないなと思った。牛乳代を払い忘れた。モー。
2021.3.11 晴れ
photo by chie
10年前の6月、写真洗浄ボランティアにいったときのもの