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【感覚過敏の逆って知ってますか?】#14

”子どもと遊ぶ”が仕事の
小児の作業療法士ミキティです。
遊びに隠された7種類の感覚の秘密を
簡単にまとめています。

今回のテーマ:
身近にこんなお子さんいませんか?

# 14 感覚探求

1.これも探求行動??


よく動く(多動)、乱暴に見える、
個性的な面を持つかわいい子どもたち。

幼稚園勤務等で一緒に過ごしていた時は
毎日こんな様子でした。

◉集団生活やお休みの時に遊んでいると…
・公園のブランコにず〜っと乗っている
・その場でぐるぐるぐるぐる回っている
・匂いを必要以上に嗅いでいる
・ものを舐めって確認している

◉お友達と遊ぶ時に…
執拗にベタベタしている
・遊びの中に入る時にぶつかるように
 割り込んでくる

力いっぱい抱きついてくる

◉学習や生活の場面で…
・椅子に座っている時に、
 椅子をガタガタガタ繰り返
・食事中、座ってられず
 動き回ってしまう

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2.一体どんな感覚の探求なの?

これらは感覚統合では
主に3つの感覚と考えています。

前庭感覚の探求
・揺れの動きや重力・加速度の感覚が
 なかなか感じられない
     ↓
 だから長〜い時間、
 ブランコで揺れ続ける

固有感覚の探求
・力加減の感覚がわかりにくい
・強い刺激が心地よい
     ↓
 お友達に”ど〜んっ!”と強くぶつかってみる

触覚の感覚探求
・触っている感じがわかりにくい
・自分と自分以外(外界)の違いがわかりにくい
     ↓
 必要以上に人や物を触わってしまう
人との距離感が近いお子さんもいます)

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3.どんな遊びをセラピストはするの?

①主に子ども達がどんなことが好きかを観察
必要な感覚欲求を楽しむ遊びを提供

◉前庭感覚の遊び
・いつも、自分で揺れるブランコの動きに
 加えて回転の動きや大きく揺れたと思ったら
 ピタッと止まるなど刺激に工夫をします

◉固有感覚の遊び
・体をドスンとぶつけ合うお相撲遊びや
 手押し車、トランポリン、
 重たい物を運ぶお手伝いなど

◉触覚の遊び
・小麦粉粘土や片栗粉スクイズ遊び
・お布団やブランケットを使って
 ぐるぐるまき遊び

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4.まとめ

”どんなお子さんでも
必ず受け入れられる感覚はあります”

それをあの手この手で探していくのが
私たちセラピストのお仕事です。

でもそれをよく知っているのが
実はママやパパ、保育に関わる先生
だったりします。

1人で悩んでしまうと
ついつい悪い方向に考えたり
自分を責めてしまう育児。


今、悩んでいたなら
ぜひ、信頼出来る身近な方に
相談してみてください。

もし、その時はピンとこなかったと
しても、後で「あれはこの事だ!」
という気づきもあるはずです。

ちょっと気になる行動(感覚探求)には
必ず理由やメッセージが隠れています


みなさんが子ども達に関わる時に
このお話しがお役に立ちますように…

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参考文献:
感覚統合療法入門講習会資料集






作業療法士(OT)は 実は子ども達のサポートも しているリハビリ職。 これらの記事が読んで頂いた方の 子育て・療育のヒントになればと思っています。 子ども達は今この瞬間が 生きてきた人生で一番成長している時。 記事を通してみなさんと 関わる事が出来たら嬉しいです✨