004/オレたちを形作るのは
空は雲ひとつない快晴なのに、キンと張り詰めたように冷え込む冬の午後。今日は伊達さんが夕飯を作る日。オレと雲母さんは楽しみすぎて朝からウロウロ。何か手伝うことないですか、伊達さんは笑いながら、お前らゆっくりしてなよお。雲母さんと縁側でパッキリ割れるスティックアイスを吸う。これ美味しいですね、雲母さんが珍しそうにしている
一袋を半分こ。小さな頃からこのアイスはオレら兄弟のおやつだった。甘いミルクコーヒーの味、そして雲母さんと互いの舌を絡めシャーベット状のそれを味わう。溶けかかっ