町田市立国際版画美術館(常設展示)奈良美智と版画のなかの子どもたち
常設展示といっても定期的に変わるミニ企画展。
第4期(2021年12月8日〜2022年4月10日)
扱う作品は全て版画という珍しい美術館。
常設展示はワンフロアに展示され、無料で観ることができる。
ところが、この常設展示がなかなか魅力的で、時には企画展より記憶に残ったりする。
今回は、奈良美智作品10点の他に、
藤田嗣治、岸田劉生、相笠昌義、野田哲也、横尾忠則、村上暁人、金子國義、南桂子の作品が並ぶ。
奈良美智の版画は、2002年〜2012年の銅版画、リトグラフ、木版画などの女の子たち。
斜に構えた女の子を初めて見た時は気になって仕方なかった。
それは版画でも健在だけど、大きな目で強く静かに見つめる女の子が印象に残った。
相笠昌義の作品は、ひとりひとりの姿に営みがあって、懐かしすぎて泣きたくなる。自分の子供時代と重なる。
横尾忠則の「ファミリー」は、強烈な色使いでガン見され、こっちが見ているのにいたたまれなくなって早々に立ち去った。
どの作品の子どもたちも、みんな力強くこっちを見ていた。