本記事は、ラスムセン・コンサルティングが発行しているメールマガジンTHE GAZETTEのバックナンバーを、日本語訳をしながら、コメントを加えながら読んでいくシリーズの一つである。レゴ®︎シリアスプレイ®︎(LSP)のファシリテーター・トレーニング修了者向けに書いている。
この記事の引用元原文はこちらのURLから確認することができる。
現代において、固定観念はビジネスにおける最大の問題の一つである。さらにここに書かれているように「感情」や「直感に基づく内なる声」を活用するのではなく、出さないように押さえつけるようなマネジメントを志向する企業も少なからずある。
なお、以下の記事に書かれているように、創造力は感情と深く関わっていることが少しずつ明らかにされつつある。感情を掻き立てるような仕掛けをつくることもマネジメントにおいて重要だと考えられるようになっている。
合理性をどう定義するかにもよるが、合理的に考え、行動しやすくなる条件の一つには、前提が明確であることがある。多様性が高まると、人によって前提が異なる可能性が高まる。その高まりは前提を複雑にし、コミュニケーションのときに不明確にする。公平性や包括性の掛け声は、その傾向を後押しする掛け声でもある。
明確な前提、全員が同じ前提の下で動いていた環境に慣れきっていた人が、皆が異なる前提であり、どのような前提なのか分かっていない環境に放り込まれれば、合理的に判断し行動することに不安を覚えるであろう。その不安は、これまでの画一的なやり方に閉じこもる防衛的な反応として現れるかもしれない。合理性を重視する組織であればあるほど、反動的に「現状維持」に向かいやすい時代なのかもしれない。
そのような合理性の呪縛から解放され、もっと創造的に人と組織を動かしたいと感じるのであれば、人々の心の声を引き出し感情を放出させて想像力を高めていく、レゴシリアスプレイメソッドはそのきっかけの一つを与えてくれるだろう。
今号では、「さらなるインスピレーションを得たい方へ」ということで、追加でいくつかのリンクが紹介されている。
習慣的思考を打破することの科学についてのブログ
こちらは、英語表記の記事であるが、ブラウザの翻訳機能を活用して読むことができる。習慣的思考の特徴の解説から始まり、具体的な行動による問題の解決策も提示されているため、多くの人にとって参考になるだろう。
レゴシリアスプレイメソッドの核心について説明するビデオ
https://seriousplay.training/wp-content/uploads/2019/05/The-LSP-process-at-a-glance.mp4
特に日本人にとっては、なかなか見ることのない海外でのワークショップの様子を見ることができる。英語が分からなくても、トレーニングを受けたレゴシリアスプレイのファシリテーターであれば、雰囲気で何をしているかはわかるだろう。
あなたがなりたくないイノベーションリーダー。「第3のイノベーション」のワークショップから。
https://seriousplay.training/wp-content/uploads/2019/05/video-output-5B918622-3223-4E96-A802-C6D57A6DBECA.mp4
なりたくないイノベーションリーダーを言語化することで、「上司=従うもの」という習慣的思考を打破し、感情の放出も行われる。このような感情を表出しやすい問いはレゴシリアスプレイメソッドと組み合わせると非常にパワフルに作用する。
なお「第3のイノベーション」については前回のNoteで紹介しているので興味を持たれた方はぜひご覧いただきたい。