嘘の基本
嘘は様々な場面で使われる、お世辞、サプライズ、自尊等々……
様々な嘘がある。派生も極めて煩雑で範囲もあいまいになりつつある、時代とともに嘘も進化しているのだ。
いつの時代も嘘をついてきた私たちであるが、変わらない昔から使い続けられている方法がある。
スパイや詐欺師なども教わるこの方法は極めて汎用性が高い
本当の中に嘘を混ぜるという手法である。
この方法と他の諸テクニック(本書で紹介するテクニックもその一部である)と組み合わせることによってよりうまい嘘がつけるのである。
いきなりだが嘘を見分けるときどこに意識を向けるだろうか?相手の信用性、嘘をつくメリット、リアリティー、相手の動きなど人によって変わるだろうが、基本その場で問い詰めたり決定打となる証拠を見つけない限り嘘をつかれたときに真偽を判別できないのだ、大抵怪しいと思って真偽を判断する材料を見つけようとする。
しかし、人間というのはできることなら楽をしたい生き物である。ここがミソになる。
例えば、ある人から親友のBさんは実はあなたのことを嫌っていると聞く、
本当なのか?半信半疑であなたは真相を確かめようとするのだ。
あなたは色々な人にさりげなく聞いてみる、Bさんは自分のことをどう思ってそうなのか、そんな調査を続けている時に偶然あなたはある飲み会でBさんがあなたのことを嫌な奴だよねとこぼしていたことを知り、カンカンになったあなたはBさんの連絡先をすべて消して会わないようになった。しかし真実はこうだった、Bさんが飲みの席で言ったのは冗談で、そのあとに親友エピソードを語っていたりあなたを慕っているのだが、はたから「嫌な奴だよね」という部分だけ聞いていたあなたに情報を提供した人物はあたかも本当にBさんがあなたを嫌っているように思いこみ、あなたに伝えたのだ。
しかし、あなたは噂が証言によって本当であったと証明されたと誤認するのである。
これはどこかで本当の部分を確認したとき、ハロー効果(一部を切り取ってそのものの全体は切り取られた一部と同じようなものだろうと思う効果)で噂全部が本当だと誤認したのである。
これは、勘違いによるガセからなるものだがこれを応用すれば、あなたがついた嘘は混ぜられた本当によってバレなくすることが可能なのである。