デビットカードのすゝめ
キャッシュレス決済が急速に普及する日本ですが、その中でデビットカードの存在感は驚くほど小さいのをご存知でしょうか。経済産業省の最新データによると、2023年のキャッシュレス決済比率は39.3%に達しましたが、そのうちデビットカードの占める割合はわずか2.9%(3.7兆円)にとどまっています。クレジットカードが83.5%、コード決済が8.6%を占める中、デビットカードの利用は依然として限定的です。
しかし、このあまり注目されていないデビットカードには、実は魅力的な特徴があります。この記事では、デビットカードの隠れた利点と、なぜ私が使っているかについて書きたいと思います。
なぜコード決済ではなくカード決済か?
①取引が迅速に完了するため
VisaやMastercardなどのタッチ決済は、取引が非常に迅速に完了します。
カードをリーダーにかざすだけで支払いが完了するため、通常3秒ほどで取引が完了します。一方、QRコード決済はアプリを立ち上げてQRコードを表示する必要があり10秒ほどかかります。1回だけで見れば差はあまりないですが、チリツモです。
特に忙しい時や行列ができやすい場所でタッチ決済が効果を発揮します。
②海外で利用できるため
カード決済は世界中で広く受け入れられており、海外旅行時にも利用できます。一方、コード決済は国や地域によって対応状況が異なり、海外での利用が制限される可能性が高いです。
なぜクレカではなくデビットか?
①即時引き落としで無駄遣いを減らせるため〜現金を使っている感覚に〜
デビットカードの最大の特徴は、支払いが即座に銀行口座から引き落とされることです。クレジットカードの場合、月末にまとめて請求が来るため、一気に大きな出費として感じられることが多いです。この「月末のダメージ」は、多くの人が予算を超えてしまう原因となります。しかし、デビットカードを利用することで、支払いがその都度行われるため、少しずつ出費を管理しやすくなります。結果として、無駄遣いを減らし、計画的な支出が可能になります。
例えば、毎日のコーヒー代やコンビニでのちょっとした買い物も、デビットカードを使えばその場で銀行口座から引き落とされるため、自分がどれだけ使ったかをリアルタイムで把握できます。これにより、予算内での支出が自然と意識され、無駄遣いを防ぐ効果があります。
②家計簿アプリへの即時反映で最新の家計状況を把握できるため
デビットカードのもう一つの大きなメリットは、家計簿アプリへの支出データが即座に反映されることです。クレジットカードの場合、利用明細が確定するまで時間がかかるため、家計管理が煩雑になりがちです。しかし、デビットカードを使用すると、支出の記録が即座に家計簿アプリに反映されるため、常に最新の家計状況を把握することができます。
家計簿アプリを活用することで、カテゴリー別の支出管理や予算設定も簡単に行えます。デビットカードを使った支出がリアルタイムでアプリに記録されるため、どのカテゴリーにどれだけ使ったかを一目で確認でき、予算オーバーを未然に防ぐことができます。
おすすめのデビットカード3選
特に、ネット銀行が提供するデビットカードは、利便性と使いやすさが魅力です。今回は、三井住友銀行のOlive、住信SBIネット銀行デビット、楽天銀行デビットの3つのカードを比較し、それぞれの特徴やメリットを紹介します。これらのカードは、ネット銀行ならではの高機能なアプリを活用できる点でも優れています。
個人的には1枚3役の三井住友銀行のOliveがおすすめです。Oliveが発表された当初から使用しており、基本的な支払いはデビットで、毎月の定額払いはクレカで行っています。
結論
キャッシュレス決済が急速に普及する中で、デビットカードはその存在感が小さいですが、実は非常に魅力的な特徴を持っています。デビットカードの即時引き落とし機能により無駄遣いを減らし、家計管理がしやすくなる点は大きな利点です。また、家計簿アプリへの即時反映で、常に最新の家計状況を把握できることもメリットです。特に、ネット銀行が提供するデビットカードは利便性が高く、三井住友銀行のOliveはその中でも特におすすめです。