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「ごきげん」であることのメリット1
この記事は辻秀一著『「機嫌がいい」というのは最強のビジネススキル』を読んで学んだことをアウトプットするシリーズです。
ごきげんであることが人生の質を高める(過去の記事)
1.ごきげんとはどのような状態か
「ごきげん」とは認知脳と非認知脳が両方発揮されている状態であり、心が揺らがず囚われず自然体な状態を指す
認知脳は「何をするか」と行動の内容を考え、非認知脳は心の状態を整え「どう取り組むか」と行動の質を高める
現代社会では認知的アプローチが重視され、非認知的アプローチが軽視されている
ごきげんであることのメリット
パフォーマンスが上がる
人は「何をするか」を中心に考えがちだが、実は何をするにしても「どんな心の状態」でそれをしているかが「質」を決める。
いかに心のマネジメントをして「質」を担保するかが、行動のパフォーマンス、ないしは「結果」につながる。
機嫌が悪いとき、イライラや不安を感じているときは、何をやってもうまくいかない。
集中力は落ち脳は働かいので、仕事は捗らず、コミュニケーションもうまくとれず、注意力がなくて何かにぶつかって痛い目に会う。
ごきげんなときは余裕があり、視野も広くなって気づけることも増え、親切になれるので、うまくいくことが多く、たとえ何か失敗したとしても受け入れて次に進める。
ひとつ注意なのは、ここでのごきげんは自然体であることなので、過度なポジティブはむしろ不機嫌である。
意気込みしすぎたり浮かれて周りが見えてないことをごきげんとは言えない。
日常生活や練習・稽古のパフォーマンスの質を高めるためにも「機嫌がいい」という心の状態を保つことは重要である。
試合や本番と呼ばれる何かに試されるタイミングで、アスリートはごきげんのその先にある「ゾーン」を目指したりするという話を聞いたことはあると思う。
だかゾーンは研ぎ澄まされた究極の境地なので、日常的にゾーンに入る人がいるとしたら短命そうに感じる。
ゾーンに入ることは再現性が低めだという話も聞くので、平常的にごきげんでいることが現実的である。
人生には試合や本番以外のシーンの方が多く、練習や勉強もひとの行動のひとつなので、これらをごきげんに取り組むことができれば質よく学び成長できる。
不機嫌に取り組むことを考えたら、なかなか結果を出せそうには思えない。
ごきげんであることで、感じることのパフォーマンスも上がる。
美味しいものを美味しいと感じ、よい香りでリラックスでき、映画や小説、音楽で心が動く。エンタメやスポーツを楽しむこともできる。
ごきげんは、人生を豊かにする重要な要素のひとつであると言える。
成長や変革につながる
「機嫌がいい」は成長や変化のためにも、絶対的に必要な要素である。
それは機嫌が悪くなる要因として「固定概念」が、成長や変化を阻害するからである。
固定概念は心理学で「セルフコンセプト」と呼ばれており、これは簡単に言ってしまうと自分の中にある「普通」や「常識」のことである。
子どもの頃は固定概念が少なく「機嫌がいい」ため、怪我や失敗を恐れずどんどん挑戦することで成長していくことができる。
しかし大人になると、それまでの経験に対して感じた心が固定概念を生み出し、次第に「無理」「難しい」が増えて変化を拒むようになる。
固定概念を作る経験はさまざまであり、失敗して「怖い」「恥ずかしい」という経験だけでなく、成功して「こうすれば上手くいくんだ」という経験も、自分を縛る「居心地の良い普通通り」となる。
高いところから落ちて怪我をしたら「高いところ」に「怖い」という意味がつけられ高所恐怖症になったり、犬に噛まれて痛い思いをしたら「犬」に「怖い」という意味がつけられ犬が苦手になるといったことは簡単に想像できる。
逆におじさんが「なんとかはかんとかに限る!」と固執しているのは自分がその考えで成功したと信じているからであり、「自分は公務員で満足しているが、公務員じゃないのは安定じゃなく不安だ」というのも「公務員」に「安定」という意味づけをする経験が過去にあり、その概念を信じきっているからと言える。
ひとたび固定概念を持ってしまうと、そこから感じるイライラや不安などの「機嫌が悪い」がさらにその固定概念の檻に自分を閉じ込める。
高所恐怖症の人が高いところへ行くと「ヒィ!」となってしまい、そこで感じた恐怖がより「高いところは怖い」という固定概念を強固にする。
逆に「機嫌がいい」状態は変化を受け入れやすく、自ら変化を作りやすい。
心に余裕があれば、自分の知らないことや固定概念を持っていることも受け入れたり興味を持ったりしやすく、新しいことを始めたり自分を変化させることで成長することができる。
自分が安心できる領域である「コンフォートゾーン」を飛び出すチャレンジをすることで、領域を広げたり変化させたりするためにも、ごきげんに取り組むことがひとつのコツであると言えそうだ。
社会には心がないので成長や変革のスピードが人より早く、人は心がある故にそのスピードについていくことが難しい。
人は変化しないことを望む習性があり、習慣や考えを変化させようとすると心が「やめろー」と騒ぎ立てるので、社会に合わせて自分を変えるのは言うほど簡単ではない。
変革の激しい時代だからこそ、人は「機嫌がいい」状態を意識して保っていく必要がある。
健康や元気の源になる
「機嫌がいい」状態でなくなると、人はストレスホルモンが分泌されて自律神経の交感神経が強く反応し、強いストレスに晒されると自らの生命を維持しようとしてさまざまな症状を引き起こすが、これは医学用語で「恒常性・ホメオスタシス」と呼ばれる。。。らしい。
文系の道をまっすぐに歩んできた僕には医学の話はよくわからないが、要は強いストレスを感じてそれ以上は無理しないように体を動かなくするのが「症状」ってことだと理解した。
身体的なダメージとなる「症状」は外的な刺激ではなく、「機嫌がいい」を失った心のストレス状態によるものだと知っていることが重要で、心がごきげんであれば大抵の症状はよくなる、、、ということか。
ただし外的な刺激は成長につながり、強くしなやかになるためにも必要だそうで、ストレスが全くないのもよくないらしいのは腑に落ちる話だ。
心のストレス状態は、癌・動脈硬化・感染症・認知症のすべてに悪く働くことがわかっており、免疫にとっても不機嫌は侮れない。
また機嫌の悪い状態は脳の機能を明らかに低下させ、自律神経の乱れやうつ病などの精神疾患についても「機嫌がいい」を失っている状態が長く続いたことが直接に繋がるのも事実と言える。
なんやかんやと難しいことを学んだが、ごきげんであることが健康や元気の源であることは感覚的にもスッと腹落ちする。
まとめ
辻秀一著『「機嫌がいい」というのは最強のビジネススキル』から、ごきげんであることのメリットを3つ挙げてその効力について考えてみた。
ごきげんであることでパフォーマンスが上がり、成長や変革にもつながり、健康や元気でいられるということが学べたが、ごきげんであることのメリットは他にもまだまだある。
この読書感想文は引き続き続けてごきげんについて深めていくので、ぜひ注目してみて欲しい。
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