ブラジル人の新年の迎え方

ブラジルでは年末年始の休みは元旦しかなく、ブラジル人にとってはさほど重要ではないのかと思っていたのですが、どうやらそうでもないのだと数年間年末年始をブラジルで過ごしてわかりました。以下ブラジル人が新年をどう迎えていたか、記していきます。

花火

ブラジルでは大晦日の夜からあちこちで花火が上がります。日本で一般的な花火大会用の大きなものから、ブラジル国内では一般的なサッカーなど応援しているチームが勝利をした後などでよく用いられる家庭用の小さな打ち上げ花火まで、花火の音が街中に炸裂します。うちはマンションの中層階に住んでおり、残念ながら花火自体は見ることができませんでしたが、この絶え間なく続く花火の激しい音は家じゅうにも響き渡り、大晦日のブラジル人の興奮度合いが伝わってくるような心地になりました。

海岸に押し寄せる人たち

また海岸近くに住み人たちは、年始のカウントダウンに合わせて海岸に押し寄せてくるそうです。特にリオデジャネイロのコパカバーナ地区は年末年始さまざまなイベントが催され、毎年大盛況なのだそうです。このリオでのイベントに参加した友人に教えてもらった話によると、みな白色もしくは黄色の服を着ていたのだそうです。これにはカンドンブレという奴隷としてブラジルに連れてこられた人々のアフリカ由来の宗教がブラジルでカトリックと融合してできた宗教が由来しているそうです。白は善行、清らかさ、など良いこと全般を表し、黄色は富を表すものなのだそうです。またこのカンドンブレの教えに則って、白や黄色の服を着て波を何度もジャンプするのだそうです。波を飛ぶ度にお願いごとをするのだそうで、この辺りは日本の初詣と少し似ているなと思いました。新年に際してはカントンブレの信仰者だけでなく、ブラジル全体の慣習になっているのだそうです。内陸部にあるうちの街にも新年白い服を着ている人をよく見かけました。

ブラジルで定番の新年の歌

また新年に合わせて以下の歌を歌うのだそうです。

Adeus ano velho (古い年よ、さようなら)
Feliz ano novo (新年おめでとう)
Que tudo se realize 
No ano que vai nascer!(新しい年に全ての願いが叶いますように!)
Muito dinheiro no bolso (多くの富と)
Saude para dar e vender! (他人に与えられるくらいの素晴らしい健康を手にできますよう!)

一月は多くの人が長期休暇を取得

そして学校は一般的に一月いっぱいお休みです。年に一か月ほどの有給を取る義務があるブラジルでは、親も子に合わせてこの時期に長期休暇をとるケースが多いのだそうです。元旦しか休みがないのだ、と当初思っていたのですが、実際は一月上旬くらいまでは多くの人が休んでいるそうです。都市でもラッシュアワーがこの時期だけはないという話も聞きました。

まとめ

以上がブラジルで経験したり見聞きした、ブラジル人のお正月の過ごし方です。当初の想像以上に新年をお祝いしたり、新年を祝うことと直接関係はないかもしれませんが、長期休暇を取っている人がいることに少し驚きました。ブラジルでの新年もクリスマスと同様にお祝いモードになったり、また仕事をする人が少ないためのどかな雰囲気もあるため、なかなか楽しくてのんびりと過ごしやすいものでした。

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