恋人の作り方を学校で習ってない。
考えてみれば妙な話だ。恋人の作り方を学校では誰も教えてくれない。人生の大事なことって、大体、学校で教えてもらえるはずなのに。
たとえば数学の公式とか、英語の文法とか、スポーツのコツとか。体育の時間には正しい前転の仕方まで教わった。絶対使わないアルコールランプの使い方も。
なのに。
「恋愛」に関してはカリキュラムがゼロ。恋愛ゼロカリキュラム問題だ。
もちろん、保健体育の授業ってのもあったけれど、あれは恋愛の話ではない。どちらかといえば、人体のメカニズムおよびダイナミズムの解説だ。恋愛の繊細さや心の動きなんかには触れず、教科書的な説明だけをしてお茶を濁して終わり。
文部科学省よ、それでどうやって「恋人」を作れというのだ。お役所仕事やってんなよ?
けれど、世の中にはそんな「習ってないもの」をサクッとクリアする人たちがわんさかいる。これがすごい。
習ってないのに付き合う、習ってないのにプロポーズ、さらには習ってないのに結婚まで持ち込んでしまう人たち。すごい。冷静に考えて? 習ってないんだよ? あいつもそいつもどいつもこいつも、恋と愛を習ってないのに、感覚だけを頼りにやっている。
どうなってんだこの国。おわるぞ?
誰かに聞いたら「それは経験で学ぶものだよ」と言われるかもしれないけれど、いやいやボケ、経験する以前にまず恋人を作らなきゃ経験にならないじゃないか。卵が先? ニワトリが先? そのスタートラインにどうやって立つのさ。なにが正解でなにが間違いなのよ。頭おかしくなりそうだわ。
現実のところ、恋愛には正解がない。そもそも「正解」という概念自体がない。学校で習わなかったから誰もその「正解」を知らない。「恋愛指南書」を読んで勉強したわけでもない。ただ、なんとなく感覚でやってるだけなのだ。
自然体で恋人を作る人たち。「恋愛エリート」と言ってもいいのかもしれない。
だからこそ、私は今日も思うのだ。「恋人の作り方を教えてくれる学校」があったら。しかも無料で。ああ、どれだけの人が助かるだろう。そういう学校作りたいなぁ。札幌駅北口に「イトーラブスクール札幌校」を開校してぇ〜。
でもなぁ、恋愛ってもしかしたら、学校では教えられないからこそ美しいのかもしれないなぁ。
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