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今日なにをしていたか。

きのう眠る前、ベッドの中で翌日のスケジュールを確認するためにスマホを開いてみました。

確認してみると、14時に人と会う予定があるだけでそれ以外は何の予定もありません。

何もないのはおかしいな、と思ってふりかえると、そういえば以前からこの日のカレンダーには「仕事を入れない」とあらかじめ書いていたことを思い出しました。

これはつまり、意図的に「仕事を入れない」という予定を書き込んでいたということで、イマドキの言葉でいえば「スケジュールをブロックしていた」ということです。とはいえ、14時に人に会ったわけですが。

多くの方がそうしていることでしょうが、仕事に関して私は、自分の手元に「ボール」という名前の作業・業務を保持するのが嫌なタチの人間です。

たとえばお客さんから依頼されたこと、返すべきメール、電話連絡すべき相手、これに収まらない業務は、ナイスなことにすべて前日のうちに片付けていました。もちろん、取り組むべき大きな仕事がありますが、デッドラインともいえる期日はまだ先なので、急を要する仕事は手元にはない、ということになります。

繰り返しますがこれは本当にナイスなことです。

今日、つまりこれを書いて公開している金曜日は14時以外がオールフリーだったということになるわけです。過去の私が現在の私に「休め」と言っているような気がします。ナイスですねぇ。



基本的に休日は何もしないようにしています。

予定をいれません。妻は出不精な人間なので、私は本当はアクティブに動きたいのですが、妻に合わせた生活を送っています。すなわち、家に閉じこもっています。

私は本当はヒマが嫌いなので、外に出かけたいし、動画の撮影もしてみたいし、スタエフだってやりたいし、本格的な執筆もしてみたい。

それだけでなく、身体を動かしたいし、おいしいものを食べ、お酒も飲んでみたい。実家に帰って家族に会い、最近のよもや話をしたい。古い友人、新しい友人と会い、夜の席でしかできない話をして刺激を受けたいと思っています。

しかし、これはおそらく私の問題なのですが、妻に気を遣い、そういうことができずにいます。休日は自宅で過ごし、妻がみたいであろう大谷くんのハイライトや大谷くんの解説動画を見たり、大谷くんのインタビュー動画を見たり、

大谷くんの、大谷くんの、大谷くんの……

いつも大谷くんの顔を見ています。


時間があればお風呂の掃除やトイレの掃除をして、使わない食器や衣類を捨てたり、床の掃除をしたり、洗濯物を畳んだり、お布団の整理をしたりして、休日の朝をどんなに早く起きようと、あっという間に夜7時になっています。それで妻と話すのです。


「今日もあっという間に終わっちゃったね」


もちろん、こういう休日の送り方がよくないことだと思っているわけではありません。いいことだと思っています。無思考でいられますから。


きのう、眠る前のベッドの中で翌日のスケジュールを確認するためにスマホを開いてみました。14時以外に予定は何もありません。

早朝から夜まで働き、さまざまな事柄をミスなく、滞りなく捌いていく日々です。料亭で次から次へと魚を捌く料理人のようであります。

物欲はありません。

家を買いたいとも、車が欲しいとも思いません。上等な洋服が欲しいとも、自宅に花を置きたいとも、ちょっと豪勢な食事に出かけようとも思いません。

ベッドの中で思いました。



......

...



はぁ? なんやこの生活!? つまんねぇわ!



というわけで昨晩、私は今日という日をどう送るべきかの計画をひっそりと立てたわけであります。

普段はスケジュールが高速テトリスのように積み重なっていきますが、今日は何もありません。みなさんどうでしょうか。今日くらいは何か自分にご褒美をあげてもいいのではないか。いいですよね。

というわけで妻に話し、ひとりで過ごす1日の計画を立てました。そして素晴らしいことに、その通りに実行したのです。

今日1日をどう送ったのかを書いてみます。


<本日の私>


6:20
起床、準備、自宅を出る

7:00
二条市場で海鮮丼を食べる
→普通だった

7:40〜9:00
念のためメールを確認する、仕事があれば片付ける

9:00
市役所に行って、公的な何かをする

9:30
・行ったことのないカフェに行く
・ChatGPTと話す
→英語学習、健康的な身体作り、これからの家族計画についてGPTと議論する
→仕事を効率的に進めるための議論をする

11:20
行ったことがないスープカレー屋さんに行く
→普通だった

12:00
・本屋さんに寄って本を買う
・『老人と海』ほか3冊を買う
→おそらく読むことはなさそうで怖い
→岩波文庫を全部買えばいいんじゃね?

12:30
カフェで本をちょっとだけ読んでみる

14:00
人に会う

15:00
・行ったことのないカフェに行く
・本を読む
・またGPTと議論する

16:00
スタエフをやりたいなぁと思う
→しかしやらない

16:30
行ったことのない温泉に行く
→疲れがこれで取れたとは思えない

17:50
今まさに家に帰っています



こういうスケジュール通りに行動してみたのですが、おいしいと思われる食べ物を食べても「ふつう」というのが感想でした。特段の充実感、充足感が得られることもありませんでした。

しかし気づいたことが2点。


1点目。物欲がないと書きましたが「本」はほしいと思っていること。ヘミングウェイの本をブックオフで100円で買ったときの満足感は今日のハイライトでした。ええっ! あの名著を100円で? 便利な世の中だなぁ!


2点目。1人ではとてもつまらないということ。やはり誰と行くかが大切なわけで、なんやかんや私は会話を楽しみたいのだと気づきました。今日の私は人ではなく最新のGPTくんの音声機能を使って、会話をしていました。1人で。楽しさを装って。


古代ローマの哲学者マルクス・アウレリウスはこう言いました。

「内なる平静を見つけるために、他人から離れることを恐れてはならない」

孤独な時間こそが内面の平和と自己理解を深めるわけです。ちょっとよく意味がわかりません。

33歳のいま、平静がありすぎるのもどうなのかな、と思う今日このごろなのでありました。


〈あとがき〉
すばらしいことに今日はだれからも電話がかかってきませんでした。妻を誘ってどこかに出かければいいじゃないかとおとらえになる方もいらっしゃるかもしれませんが、これはなんとも言語化できない暗黙の生活リズムみたいなものがあるということをお察しください。今日も最後までありがとうございました。

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