100億企業の元カノの教え。
私のnoteに何度も登場する元カノは社長令嬢であり、いわゆる富裕層であった。
といっても、東証プライムに上場しているような大企業のご令嬢ではない。あくまで北海道という地方の、とある企業のご令嬢である。
その会社は、北海道内のとある業界の覇者であり、グループ売上は100億円を超える。税引前利益がどうなのかは知らない。
元カノのおじいちゃんとおばあちゃんで創業したらしく、当時は元カノのお父さんが2代目社長だった。おじいちゃんとおばあちゃんの家は大豪邸であったが、元カノの家はとても普通の家だった。
お付き合いを始めた当初、彼女がそういう立場の人間だとは聞かされていなかったのだが、付き合う中で
「この前おじいちゃんのヘリコプターに乗ったときね」
と当たり前のように言うから「ん? 会話がギリ噛み合わないぞ?」と気づいたわけである。
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ビル・ゲイツが普通にコーラを飲むように、元カノもいたって普通の女の子であった。私がカス大学生だったときも、除籍になったときも、友だちの家に居候していたときも、元カノは私の恋人でいてくれた。
非常に愉快な女の子で、
今は海外にいるとかいないとか。
…
その元カノの話で、
いまも印象に残っている話がある。
今日はそれを紹介しよう。
よく本やら何やらで、お金という概念を超越した人たちの話が出てくることがある。彼らに共通しているのは、お金は目的ではなく、あくまで道具であり手段であると考える点だろうか。
その先にある目的がないと意味がない、と。
私は当時24歳とかそこらで、元カノからそんな話を聞かされた。いまもこの頭にこびりついて離れない。
ないなら、ないなりの生活。
あるなら、あるなりの生活。
ただそれだけ。
大学を除籍になり、ハローワークへ行き、仕事を探したと以前書いた。電話だけで営業する仕事を3年やったと書いた。ありがたいコメントに「3年続けたのはお給料がよかったから?」というものがあった。
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とんでもない。
その3年間のお給料は月の手取りが16万円にも満たない。年間賞与は10万円だった。年収換算したらいくらだ? 20代中盤でそれを3年やった。どうしたらいいかわからなくて3年やった。
すばらしい経験。
毎日本を読みながら、頭のどこかで元カノの話を思い出したものだ。
ないなら、ないなりの生活。
あるなら、あるなりの生活。
当時、そんなお給料だったのに、生活も心も豊かだった気がする。家賃2万円のワンルームに住み、しょっちゅうどこかに出かけた。好きな本も映画も見れた。松屋で牛丼を食べてうんこを漏らし、笑った。
そうかもしれない。が、転職すればいい。もしくは一生懸命に働けばいい。心さえ豊かなら、どんな状況でも楽しめまいか。
そうかな?
でもそうかもなぁ、それぞれに事情もあるもんなぁ、価値観の押し付けだなぁ。
ただ、思うのは、
ないなら、ないなりの生活。
あるなら、あるなりの生活。
心さえ豊かならいつからでも豊かになれる。
何歳からでも遅すぎることはない。
60代でも70代でも、
80代でも90代でも関係ない。
ないならないで、恥ずかしげもなく、
一生懸命に求めればいい、とは思うけど。
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