アメイジングな語彙力を持つ妻。
妻は大谷翔平選手にハマっており、彼が出場するドジャースの試合は必ずすべてをチェックしている。試合結果やハイライトだけをチェックしているのではない。すべてをチェックしている。全試合の1回から9回まで一球一球すべてだ。
妻はいつの間にかドジャースのチームメンバーの詳細情報、監督コーチ陣の人柄、SNS上のドジャース情報も網羅している。ちょっと前までは、
「は? 野球? あんなの何がおもしろいの!? 意味わかんないんだけど」
そう言っていたのに、今では「いけ翔平! レッツゴー! ドージャース!」と「R」の巻き舌をして叫びながらテレビを見ている始末である。めでたいヤツめ。
いまこれを書きながらドジャースvsブルワーズの試合を見ているのだが、先ほど6回だったか7回に"ドジャースビッグ3"の一角ことフレディ・フリーマンがライト前ヒットを打った。
ヒットを見た妻は、アサヒスーパードライを飲んだ人のような「くーーーー!」という顔をして「Amazing!!」と言った。
私は思わず笑ってしまって「……いま、Amazingって言ったね」と聞くと「BeautifulかFabulousでもよかったけど、ここはAmazingだよね」と真顔で言う。
妻は続けて「日本語だと語彙がないよね。こういうときはたいてい『ヤバい』とか『スゴイ』しかないでしょ。その点やっぱり英語は色々な表現ができるよね」と言う。
たしかにそうだよな、と思った。
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