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「vol.1_カーテン越しの空」高校に行けなくなった頃のこと
今は、朝日が出る前に目を覚まして、カーテンを開けて、冷たい水で顔を洗い、洗濯して、3食きちんと食べ、出かける準備をして、仕事や買い物に出かける毎日。外へ一歩も出ない日はほとんどない。夜にはお風呂に入って、眠くなり、日が変わる前にお布団に入る。そしてまた朝。
そんな当たり前の、なんでもない毎日を過ごしている。でも、そんな当たり前の毎日が過ごせない時期が、ずいぶん昔に何年もあった。
先が見えない真っ暗闇に座り込んでしまったような日々。その時のことを、どこかで書きたい、話してみたいとずっと思っていた。だけど、明るい話ではないし、私自身も書いて話して気持ちいいものではなかったから、いつも躊躇して途中でやめてしまっていたけど、その時のことを少しずつ書いてみようかなと思う。少し迷いつつ。
やっぱりこんな暗い過ぎた日のこと…と思う気持ちがあるので、もしかしたら消してしまうかもしれないけれど。
高校に行けなくなってから、働くことが出来て、なんとか大丈夫そうだと思えるまでのこと。
つま先ばかり見ていた頃から、空を見上げられる気持ちになった日までのこと。
今回は、高校に行けなくなった時のこと。
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