在米フランス文化施設について思ったこと
フランス在住の方のブログや動画を見ると、フランスでの暮らしの不便さやフランス人の緩さが言われていることがあり、それは本国ではよくあるのかもしれません。ただ外国で自国の文化や言語を維持し伝える、という点ではフランス人はいい加減でも緩くもないように見えます。私が住む町にフランス文化施設があり、フランス語はもとより、フランス文化の伝達に努めていますが、その充実ぶりは素晴らしいです。
館内の図書館にある本に加えて、オンラインの本もメンバーだと自由にアクセスできます、映画や雑誌もあり、書籍を含めて総数18000という規模です。それほど大々的に宣伝してはいませんが、フランス語を習いたい人で、私のように以前習った経験があれば、オンラインで自己レベルをチェックできます。
一見普通の住宅に見える二階建ての建物で、立ち寄ったことがありますが、スタッフの対応も素晴らしく、言語を教える、文化を伝えるという真摯な姿勢を感じるのです。英語に対抗している部分もあるかもしれませんが、本気さが伝わってくるのは、すごいと思います。私がいるのは移民がたくさん住む多民族の町ですが、ここまでするのは、たぶんフランス人ぐらいです。この団体が政府とは関係ない非営利団体というのも驚きです。
私の町では東欧系が多く、フランス人はそれほどいないのですが彼らはそこを見ていないようで、フランス語の図書館やプログラムは全ての人たちに開かれています。自己文化にある普遍性を信じているからでしょう。私は本や映画が好きなので、フランス文化のイベントをチェックしたり、大いにリソースを活用させていただくつもりです。外国語の習得は習う側だけでなく、教える側の熱意も影響あるなとつくづく思いました。