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「本屋」という存在

 だから会議や本屋に勝てない。「このデータの根拠は?」「改善できたといえるのはなぜ?」苦手な上司の顔が4年経った今でも浮かぶ。もはやトラウマだ。そもそも会議は退屈だ。自分でコントロールができない。ああでもない、こうでもない。予定時間を過ぎるのはザラだ。本屋は会議で荒んだ心を救ってくれる本に出会える場所。ここにいると、自分の気持ちがコントロールできる。

 「本屋を美化し過ぎでは?」もう一人の自分が語りかけてくる。今も会議はある。作成した構成案をクライアントと確認する時間。「そもそも考え方が…」「この内容はもう少し…」大小さまざまなコメントが専門的なワードとして返ってくる。今でも、会議はコントロールできない曲者だ。

 こんな時どうするか?そう、あそこで自分を取り戻すんだ。手に取ってページをめくり、自分との会話を楽しむ。会議でこんがらがった頭の中の糸がほぐれていく。やはり本屋は最高だ。

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