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正しい「ごめんなさい」
この歳になってようやく正しい謝り方が分かってきた気がします。
とは言っても謝罪の言葉や態度と言う話ではありません
謝る時の心持ちのお話です。
以前の僕は誰かに少しでも迷惑をかけてしまった時、まるで犯罪でも犯したかのように反省して「あぁすれば迷惑をかけずに済んだのに。失敗せずに済んだのに」といつまでも後悔の気持ちを引きずっていました。
迷惑をかけた相手には何年も申し訳なさを感じて、相手がどんなに打ち解けてくれてもこちらは引け目を感じてしまって自分をさらけ出せずにいました。
それが積み重なると自分は無価値で、、いやむしろ有害な存在であるように感じられ、無力さや罪悪感から逃れる為に自分の殻に閉じこもりたくなったり、自分を責める気持ちを打ち消す為に他者に攻撃的になったり、全てをリセットしたくなったり、しまいには消えていなくなりたいと思うようになりました。
その心持ちが変わって来たのは心療内科へ通い始め、服薬しながら睡眠の量と質を改善し、独学ではあるけど認知行動療法について知り自分の歪んだ認知を自覚し始めてからの事です。
それまで僕は他人に1迷惑をかけたらごめんなさいの気持ちを10持っていました。
10迷惑をかけたら100ごめんなさい。
それどころか「もしかしたらこうなってしまうんじゃないか」とまだかけてもいない迷惑を想像して申し訳なさを感じて、結果迷惑をかけずに済んだとしても未練がましく罪悪感を後生大事に抱えておりました。。
当時の自分でもバカバカしいとは思っていました。
でも瞬間的に湧いて来てあっという間に肥大する感情を理性で修正していくのって簡単じゃありません。
人から「気にしすぎ」「そんなに思い詰めなくて大丈夫」「私はあなたに迷惑かけられたと思っていないよ」と言われても大して気は晴れません。
焼石に水です。
ただ、今にして思うのは結局は焼石に水を繰り返して行けば石の熱は冷めてくるという事なのかなと。
しかし、石を焼いている状態のままでは少し冷めてもまたすぐに焼石に逆戻り。
石を火の上から外してから水をかけないと冷めてはいきません。
この、石を火の上から外すという行為に当たるのが僕にとっては「仕事を休んで休養する」という事だったと思います。
それが出来たから少しずつ水で石を冷まして行けたのかと思っています。
今では迷惑1に対して1.2ごめんなさい。
迷惑10なら12ごめんなさいくらいまで修正出来てきました。
自分の良くなかったところや不注意は反省して心から謝ります。
でも必要以上に申し訳なさを感じたり長い事引きずったりしなくなりました。
一度迷惑をかけた相手にも「お互い様」と思えてきたので自分も相手も許せるようになり親密な関係性も作れるようになってきたように感じます。
そしてさらには「謝ってるんだけど全く悪いと思っていない」も出来る様になりましたよ。
思ってもないのに申し訳ない振りをするスキルを手に入れました!
上辺だけで謝る僕ってステキ!
謝った次の瞬間には忘れてるぜ!
行き過ぎて、どんだけ迷惑かけても悪いと思わない人にならないように気をつけます。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
長くなりました、ごめんなさい。
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