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ラダック⑫ アルチ・サスポル編 -vol.1-

2011/09/25

今日の午前中のバスでアルチへ出発する。

オーストリア君たちも今日出るということ。彼らは、この後レーに戻るらしい。
バスに乗る前に、もう一度ラマユルゴンパに行ってみる。
行った時は誰もいなかったけれど、本堂の仏像のお部屋にいると30歳ラマが入ってきた。

起きたのに3時のお行に犬のせいで行けなかったことを言うと、なんとその日は彼も寝坊したらしく
3時のお行はしなかったらしい。そんな、いい加減なんかい!でも、よかった..行かなくて。(・_・;)
8mmでちょっと彼のお仕事ぶりを撮影させてもらう。正面からキっと真剣な表情を撮らせてもらったけど、いい目をしていた。またラマユルに来ることを約束して、別れる。
今度来たときには、さらに修行を積んだラマとなってさらにすばらしい行を見せてくれるような気がする。

10時のバスで出るので、9時40分ぐらいに宿に戻ってみるとなんと施錠されているじゃありませんか!
え~~~?!
一生懸命にドアを叩いても、何も反応なし。横の木からよじ上って必死に叫んでいると近所の方が畑に行ってしまったお母さんを呼びにいってくれた。
なんとか、10時のバスには間に合うことができた...ふぅ~~

油断できない、インド。

バスに乗り込んで『アルチまでだからアルチになったら降ろしてね』って何度もバスの車掌さんにお願いする。南米もだったけど、インドにも、バスの中には切符を切ったり、ドアの開け閉めや、何かトラブったときに素早くその対処をしてくれる係員が1人乗っている。この車掌さんが子どもだったり、少年だったりすることもある。まだ15、6歳の少年がこの車掌をやる姿を見るのが、実はわたしかなりツボでして..。なんだろう、まだ子どもなのに、大人のようにバシッと仕切るのがですね、、ドキドキします。男としてというよりも、なんでしょう、、生き抜いてるっていう生命力のような人間としての色気を感じます。
でもこのときは、普通の成熟したお兄さんだったんだけど...。

アルチだよ!と降ろされたのは、バス停とかゲストハウスなどが全く見当たらない道路沿い。いやいや、ガイドブックにはアルチは結構観光地で、バス停の近くにはゲストハウスもお店もそれなりにあるって書いてあるし...。ここって、本当にアルチなの? ってバスを停めたまま揉める。
どうやら、ここはアルチ地区だけど、いわゆるバス停ではないらしい。バス停までは30分ぐらい歩かないといけないとのこと。でも、地理もよく分からなければ、オートリキシャのようなものも全く通っていない。ここで降ろされても路頭に迷うぞ...と思ったわたしは、とにかくゲストハウスのあるところで降ろして!って頼む。『分かった、分かった』ということで、バスはまた動き出す。そして、何やら小さな商店の前で降ろされた。『ここはゲストハウスがある場所だから!』ということで。

『でもさ、、ここってアルチなの?』っと???が頭の中をぐるぐる。商店のおじさんは、あまり愛想は良くないけれど、一応聞いたことは答えてくれる感じ。おじさん曰く『ここはサスポルだよ』。
アルチではなく、サスポルで降ろされたらしい。サスポルはアルチからバスで30分ぐらいのところにある小さな集落。ここは、何と言っても洞窟の中の壁画が有名。とても古いけど、残り方がすばらしいらしいとのこと。ラダックの本を隅から隅までよく読んでいたので、良かった。
おじさん曰く、『アルチ行きは毎晩17時に来るから、それでアルチに行けばいいんじゃない?』と。
そーねー...そうしよう。それまでは、サスポルのゴンパと壁画を見に行くことにした。

サスポルって本当にのどかで、、。どっかのおとぎ話に出てくるようなところ。
村人がポツリ、ポツリといらっしゃって、みなさん、同様に壁画の洞窟の方へ指を指してあそこだよ!と教えてくれる。
洞窟の前に、先にゴンパへ向かった。ゴンパは割と新しい。中には誰もいないようだった。
ゴンパまで登ってしまうと、いったいどこから、洞窟に行けるものやら全く分からない。『ここから洞窟に上がれます→』みたいなのは全くないので、自分で探すしかない。
ゴンパの上からかなぁ..と思って登ってみるけど、まるでロッククライミングの世界で..
ずるずる落ちていくし...こわいということで、いくらなんでもここからではないなと判断。


ゴンパから洞窟の方向を見ると...

ちょっと降りていくと、壁画の方向に道がなんとなくあることが分かった。
そこをズンズン上がっていく。一応、壁画地帯には着いたんだけど、洞窟はいっぱいある。いっぱい穴が掘られすぎていて、どれが貴重なものなのか判別不能。これかなぁ..と再度クライミングして到達するも、変な落書きとかが書かれているだけで、ハズレ...。バカにされた気分になる。
ガイドブックによると、5つぐらいはいい壁画があるらしいんだけど、2つぐらいしか見つけられないし、それも『うわぁ~~って』っていうところまでは持っていかれない程度のもの。こんなんじゃないと思うんだけど..と2時間ぐらい洞窟周りをクライミングしまくる。もう、本当に危険で、『ここで死んでしまうかもしれん..』と思いながら壁画の洞窟を捜索した。
もう、本当に疲れてしまって、見つけられない!!と下山しようとしたところ、もう一度洞窟の方向を眺め直したらば、赤色の着いた洞窟がある。

赤い目印があるではないか?!

『あれだ!』上からでは、横にあるため全く気がつかなかったんだけど、下から見るときちんと分かるようにしてある。登るときになぜ気がつかなかったのか...。ここには、きちんと木の扉までつけてあって、その扉に赤色が塗られているようだった。
木のドアを開けると、洞窟の壁一面に、言葉を失うようなすばらしい壁画がバァーーっと広がっていた。まるで、インディージョーンズになった気分。おお~~~!!!

これぞ、壁画。


ぐるっと壁一面の壁画

わたしのデジカメくんは貧弱で暗い所はボケますので...あしからず。


たったひとりで、この豪華な壁画を充分に堪能する。ちょっと強い霊気を感じて怖いぐらいだった。

その後、行った道とは違う道を適当に下山してしまったらば、商店には出ずになんかよく分からない場所に出てしまう。しかし、大通りには間違いないので、誰かに聞けば分かるはず~!と余裕かましていたら、見事に迷子に。商店兼バス停のはずなので、誰もが知っているようなのに、以外と『知らない』を連発される。ちょうど、17時10分前に苦労の末、到着。よかった~~~(;^_^A

アルチ行きは、17時15分ぐらいに来た。何度もこれは、『アルチのバス停まで行って、ゲストハウスがあるところに行くよね?』と車掌さん&乗客に何度も確認を取る。

なんとか、終点のアルチに到着。無事にゲストハウスにも泊まることができました。

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