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文字を読む

街を歩いていると、文字が印刷されているTシャツを着ている人とすれ違うこと。多々ある。そんな時、私はその文字を読んでしまう。

そこに文字があるから読む、自明の理だ。文字は読まれるためにあるはず、なのだから。


鬱々とした月曜日。鈍重な人(自分)を引きずりながら、電車に揺られる。会社の最寄駅に到着し、歩いて向かおうとしたとき。向かいから、何やら沢山の文字が印刷されたTシャツを着ている人がこちらへ歩いてくるじゃないか。

無論、私の視線はその文字に釘付けとなる。

羅列された文字を解読していく。すると、ある言葉だと気付く。

「 ナオト・インティライミ 」

そう。あの、ナオト・インティライミだ。

ちなみに、デカデカと書かれているわけではなかった。胸元あたりにしれっと書かれているような、普段使いしやすいタイプのアーティストグッズ。しれっとではあるが、しれっと過ぎず、程良い名前の主張。ファンに喜ばれるやつ。


月曜の朝からナオト・インティライミのTシャツを着用した人とすれ違うだなんて。きっと今日は良いことが起こるんじゃないか?と。気分は少し晴れた。根拠のない自信でも、悪くないと思えた。

私はナオト・インティライミのことを、めっちゃ明るくてめっちゃポジティブな人。そのように認識している。世間的な印象も、きっと同じなはず。

イメージ的には、アンミカと近い。


結論を述べると、特別何か良いことは起きなかったが、特別悪いことも起きなかった。平和が好きな私にとって、良い1日だったと言える。なので、このポジティブ胸騒ぎには感謝したいと思う。


ちなみに、インティライミ、のローマ字表記は思い出せないし、書けない。しかし、読めた。なので、元気が出た。


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