シリーズ・留学を考える [24] - こんな留学生がいた : 日本の学校にはなじめなかったけれど
中学高校留学生の中には、日本の学校にはなじめなかった人もいる。
日本の中学校や高校に通いながら、なにか違和感を感じていた人。その違和感に耐えられなくなって学校に行かなかった人。学校が楽しくなくて行くのをやめた人。
いろんな理由があるけれど、共通しているのは、日本の学校の制度や教育、先生や生徒たちになじめなかったことだ。
もちろん、なじめなかったことはまったく悪いことではない。誰だってどの集団にもなじめないこともあるだろう。学校だけではなく、会社や地域、そして家族に違和感を感じ、なじめない人もいるだろう。だからといって、違和感を感じる人が、そしてなじめない人が、悪いわけでは決してない。
日本の学校になじめなかった人がニュージーランドの中学や高校に留学すると、そこではとても楽しくて、友達もでき、明るくなって、学校制度や教育にもフィットして、すごく成長して、卒業することも多い。弊社の今までの留学生にも、そんな人がたくさんいた。
留学を始めたときには、留学に来た理由やこれからの留学生活に対する期待や希望についても、いろいろと話を聞く。
日本の学校になじめなかった人に聞くと、たとえば、「地毛証明というのがあって、真っ黒な髪の毛でない人は、それが地毛である証明を学校にださないといけないんです」とか、「土日や長期休暇になると、平日よりもたくさん宿題がでて、それを一度でもこなせないと、もうついていけなくなるんです」とか、「ひどいいじめにあっていつも一人でした」とか、「先生が嫌いでした」とか、「なんとなくなじめなくて学校に行かなくなりました」などと言う。もっと詳しく話してくれる人からは話を聞くし、話したくない人にはそれ以上は聞かない。
みんな、学校制度や教育や先生や生徒たちになじめなかったことをとても気にしていて、中には自分を責める人もいる。でも、そんなことはしなくてもいいのだ。
留学生活では、学校制度も教育も、先生も生徒たちもみんなそれまでと違うので、そこで楽しく過ごすことを考えればいい。
ニュージーランドで留学をして、日本よりも楽しく過ごし、友達もできて、明るくなって、学校や教育にもフィットする人は、やはり、「周りから受け入れられている」という感覚を強く感じるようだ。
日本ではなかなか認められなかった自分の考えや行動を受け入れてくれる人がいる。
自分がなにか違うと感じたときに、それを伝えることができる。
人と違う自分を恥ずかしく思わなくてもいい。
いつも誰かがほめてくれる。
勉強以外の部分でも学校で評価される。
学校のルールが日本と違っていて、あまり厳しくない。
現地生徒にもいろんな人がいるから、自分も人と違っていられる。
周りに同じ留学生がいて、わかりあえる。
そんな経験から、受け入れられているという感覚を持ち、自分を少しずつ出せるようになって、人と違っていてもいいことがわかり、他の人もみんな違うことを理解し、周りのことがあまり気にならなくなり、自信をつけ、そして自分も周りを受け入れようとする。
その結果、日本よりも楽しく過ごし、友達もできて、明るくなって、学校や教育にもフィットしていく。
もちろん、日本の学校になじめなかった人はどんな人でも、ニュージーランド留学に来さえすれば全てが解決するわけではない。留学は魔法の特効薬ではないのだ。
留学は経験だから、うれしいことや楽しいことばかりではなく、嫌なことやうまくいかないことも当然ある。あくまでもそれらを経験した上で、ニュージーランドの留学生活では日本よりも楽しくなる人もいる、ということだ。
でも、日本の学校の制度や教育、先生や生徒たちになじめないのなら、それらを変えてみるのも一つの方法だ。ニュージーランドに留学をして、とても楽しくて、友達もでき、明るくなって、学校や教育にもフィットして、すごく成長して、卒業することができるかもしれない。