【ポケモンSV】ハロー・サンキュー・ツタこんぼう⑥
前回のあらすじ
とにかくオーガポンにバフをかけまくるというシンプルながら一番強力な戦法で初恋キラーその2タロパイを撃破したロク一行は、ラスト天王ツバっさんが待つポーラエリアに向かった。
なぜドラゴン使いのくせに寒いところにいるのか。お前のせいでこんなことになったのだから免除してくれてもよいではないか。様々な不平不満をぶつくさ唱えながら、ロクは最後にして最大の難関に挑戦するのだった。
全滅:1回
タロパイ
劇場版ポケットモンスター
ー竈のツタこんぼう オーガポンー
もういいよ払えばいいんだろ。その代わり覚えてろよてめえら、俺が部長になったらお姉ちゃん以外のリーグ部員は半パンタンクトップ坊主以外認めねえ。部則違反は漏れなく退部処分だ。
文句は言わせねえ。この学園では実力がすべてだ、弱いやつに人権はねえ。
俺は自分が恥ずかしい。
ちょっと3天王倒したからって調子に乗って、自分のわがままが通らなかったら不機嫌を撒き散らして、気がついたら第二のスグくんになってしまっていた。
こんなやつが部長になったって何も変わりやしない。やっぱり部長にはツバっさんがなるべきだ。俺はパルデアに帰るとするよじゃあなボンボヤージュ。
帰る気満々の俺を差し置いて四天王チャレンジの説明を始める頭フワ男。仕方なく説明を聞いていると、何か不穏なことを言っていることに気づいた。
テラリウムドームで捕まえたポケモン…。
…オーガポン無理では?
いやもともと火の車なんだわ。
全クリまでに燃え尽きず走り切れるか心配してるくらいのもんなのよ。いいじゃないすかツタこんぼう1本くらいよう。
まさかこんなところでがんばる羽目になるとは。しかも相手はツバっさんの後輩3人。今までのチャレンジで一番厳しいぜ。
メタ的なことを言うと、意識してパーティを入れ替えない限りパルデアやキタカミで捕まえたポケモンでここまで進めると思うので、「貯金あるよね?」というのはその通りだと思います。このチャレンジで一瞬ブレーキがかかる人はそれなりにいそう。
この園児たちでやれるのか…。いや、やるしかねえ。数々の修羅場を乗り越えてきたお前らならやれる。
オーガポンをボックスに預け、意を決して1人目の後輩さんに話しかける。
あれ?
あ…。
お前キタカミやん。
どうしてもムックルと留学したくて、この子だけキタカミでとっ捕まえてきたのを完全に忘れてました。この中やったら一番攻撃性能高いのに痛すぎる。
そんなわけで、なんと園児4体で四天王チャレンジに挑むことになった。
さすがに、さすがにこれは厳しいのではないか。進化させるかはともかく、今回限りの助っ人を用意するくらいのことは余儀なくされるかもしれない。
しれっとダンバルをボックスのメタングと入れ替えてメタグロスに進化させちまえば、おもしろいからギリギリ許されるんじゃねえか。そんなことを企みながら、「とりあえず1回全滅しとくか」とダメ元で後輩さんに挑んだ。
なんか君たち強くない?
後輩さんたちは別にドラゴン使いではなく、それぞれ得意なタイプのポケモンを出してくるので対策がしやすかった。
特に、アチャモがつるぎのまい+かそく→バトンタッチでダンバルに繋ぎ、アイアンヘッドで全抜きできたのはめちゃくちゃ気持ちよかった。やっと、やっと活躍させてあげられた。かっこよかったよダンバル。
ツバっさん曰く、「ロクには勝って欲しいけど手抜いたらおもしろくないから全力でいくね」とのこと。いまどきめずらしい気持ちのいい若者だ。本当に勘弁してほしい。
惜しかった。あとは切り札のブリジュラスだけでしたが、オーガポンが倒されるともうなす術がありませんでした。
初戦でここまで削れたので2戦目でイケると踏んでいたのですが、ラスト天王はさすがに強く、3回雪食わされました。もうあんたがスグくん止めてくれよ。
無い頭を振り絞り作戦を練り直して迎えた第4戦。
タロパイ戦のような流れを作れれば楽だったのですが、アホみたいな火力でガンガン攻めてくるので、耐久力のない園児たちが悠々と積んでいる暇はありませんでした。
まず、フライゴンのストーンエッジとカイリューのアイススピナーをムックルがこらえる。その隙にアチャモはつるぎのまいを積むといういつものパターン。
もしこの時アチャモがじしんで倒されると1ターン目にして詰む。
ムックルがしんそくで倒され、アチャモもじしんで虫の息になる(タスキで耐える)。
最後の力を振り絞り、攻撃2段階、素早さ1段階が上昇した状態でバトンタッチ。
即テラスタルし、おもかげやどしによりさらに攻撃を高める。
ストーンエッジやじしんで竈オーガポンの弱点を突いてくるフライゴンから倒す。
相変わらず殴られる前に殴り倒す戦法なので、もしじゃれつくが外れるとその時点で詰む。どれだけ攻撃を積もうとも外れたら0である。
ちなみに、オーガポンがフライゴンにじゃれついてる横で、ケロマツはカイリューのかみなりパンチでダウン。
フライゴンの次はキングドラが登場。今回は竈の仮面を装備しているのでこの子もしんどい。もしじゃれつくを外したらハイドロポンプが飛んできて終わる。実際それで1戦落としている。
今回は無事にじゃれつくことができた。何故ポケモンの命中90はあんなにも信用できないのか。ハイドロポンプは当たるのに。
これはマズいと判断したのか、カイリューがおいかぜを吹かす。
これで殴る前に殴られるというできれば避けたかった盤面を作られてしまう。
寝てろこのムーミンが。
正直留学前はフシギダネがこんなに活躍するとは思っていなかった。フォーカスレンズ(後行動で命中率アップ)を持たせているので8割以上の確率でねむりごなが当たる。パチンコさいみんじゅつにすべてを賭けていた林間とはエラい違いである。
次のターンジュカインが登場。メガシンカしたらドラゴンタイプが付くし、たしか前作でりゅうのまいを覚えられるようになっていたと思うので、ツバっさん的にはドラゴンポケモンなのかもしれない。
ただ、ツバっさんパーティで唯一ツタこんぼうが抜群で入るので気持ちよく倒させてもらった。
次に出てきたオノノクスがドラゴンタイプおなじみのりゅうのまいで攻撃と素早さを1段階ずつ上昇させる。オーガポンがやられると厳しくなる、というか詰むので手早く倒したいが…
あんた負ける気ねえだろ。
フシギダネでトドメを刺せればよかったが、タスキを持っていることはこの時まで知らなかったので、じゃれつくが外れた時の保険でねむりごなを撃っていた。しかも運悪くねむりごなが外れてしまう。
次のターン、オーガポンがかなりの確率でオノノクスかカイリューに攻撃されることになってしまった。
長考の末、オノノクスはフシギダネに任せることにし、オーガポンはカイリューにじゃれつくことにした。これが完全に判断ミスだった。
まず、カイリューは無事に倒すことができた。しかし、オノノクスのワイドブレイカー(全体攻撃)によりフシギダネが撃沈。オーガポンもHPの大半を持っていかれてしまう。積んで全体攻撃とかやることがラスボスすぎる。
今考えると、どのみちカイリューはオーガポンに対し打点がなかったので、欲張らずオノノクスから確実に処理すればよかった。
切り札のブリジュラスはじゃれつくでワンパン。見るからに固そうなポケモンだが、さすがに攻撃力が3段階も上がっていると倒し切れる。
相手はオノノクス1体となったが、ここで馬鹿火力のワイドブレイカーがオーガポンを襲う。
ここまでか。
劇場版ポケットモンスターやん。
夏はポケモン!オーガポンーーー!!ぽにぽにおーーー!!やん。あかん泣いてまう、絶対観に行こ。
誰がなんと言おうと俺の勝ちだ。
俺がオーガポンたちと過ごした日々が、流した血と汗と涙が、作ったサンドウィッチが、1日1回のポケモンウォッシュがこの勝利を呼び込んだのだ。なつき度だって立派な能力値だ。
やっぱり強かった。
四天王トップの名は伊達じゃない。頼むからツバっさんがスグくんとやり合って欲しい。
ツバっさんがスグくんに勝てるかは置いといて、ツバっさんが勝てない相手に俺が勝てる気がしない。ここまで面倒見てもらったのに申し訳ないが、やはり俺はパルデアに帰らせてもらう。
胃が痛い。
令和のゲームとは思えないバッチバチのライバルっぷり。ここまで目の敵にしてくるライバルが今までにいただろうか。
とはいえ、こちとら四天王だけで6回負けてんだ。4回でも5回でも土食って勝ち筋探し出してやるぜ。
次回、ロク死す。
デュエルスタンバイ。
To be continued...
次回
オマケ
今回の戦後。ひんしの園児たちと虫の息のオーガポン、そして元気なダンバルといういつものパターン。
オーガポンの仮面はけっこう悩みましたが、ドラゴンはじゃれつくで倒せるということで、おもかげやどしで火力を上げられてジュカインも安定して倒せる竈にしました。
今さらながら、オーガポンのタイプがころころ変えられなかったら中々にキツい縛りプレイだと思います。