「不寛容社会」を読んでみた。
著者は、留学で海外に出てから、アメリカ、イギリス、イタリア等で働き、現在は日本と欧州を往復して暮らしている。
第1章 他人を叩かずにいられない日本人
第2章 「一億総叩き社会」日本の考察
第3章 お笑い!海外の「他人叩き」事情
第4章 世界に学ぶメンタリティ
第5章 新時代のただしい「正義感」とは
コロナ騒ぎでの各国の対応お国柄は出ていたが、
もっとリアルな職場や暮らしの海外事情が紹介してあって面白い。
アメリカはそもそも移民の国だし
ロンドンは移民が3分の1、
それに比べて日本にはたったの2%だというから
日常的な感覚が違いすぎる。
だからこそ、他人は自分とは違うということを受け入れにくく
同調圧力があるのもうなずける。
だけど例えば江戸時代くらいには
悪を憎んで人を憎まず的な「人情」があったと思うし
もっと遡って縄文時代あたりは、
明るくおおらかだったのじゃないかと思う。
少しずつおかしくなった現代の日本、
ではどうしたらいいのかと著者は提案して結んでいる。
狂気の沙汰とも言える
叩いて追い詰めてしまうようなニュースは事欠かない昨今、
ぜひ読んでほしいと思った本。