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月下老人

今日は中秋の名月です。

今夜中国の伝説の縁結びの神様とされている月下老人に祈ると良縁が叶うと言われています。今日はこの月下老人の話を紹介します。

月下老人は天界で男女の婚姻の、あの運命の赤い糸を管理している中国の神様です。

それは中国唐の時代。韋固(イコ)という若者がいました。

韋固は、早くに両親を亡くしており、結婚を急ぎたいと思っていました。
そこへある街へ娘を紹介してもらう約束で、約束の場所に行くことになりました。

しかし約束の時間が早すぎた為、まだ空には月が出ている時間でした。
そこへ、月明かりである書物を読んでいる老人がいたので、韋固はその書物を覗き見ました。

韋固は多言語に通じていましたが、その老人の書物の文字は全く読めません。
そこで韋固は、老人に「その書物はどこ国のものですか?」と尋ねると、
老人は「これはこの世の書物ではなくあの世の書物だ」と答えました。

そして更に韋固はその老人に尋ねました。
「なにをしているんですか?」
すると、老人は「婚姻の管理をしており、男女の足に赤いひもを結びつけ、婚姻させるのだ」と答えました。

そこで韋固は「私の妻になる相手はどこにいるのでしょうか?」と尋ねると、
老人は「その娘はまだ3歳で、野菜売りのばあさんの娘だ」と答えました。
しかし、将来は立派な息子を生み高貴な身分に出世するだろうと告げました。

そして持っていた袋の中の赤い縄を示し、これで将来夫婦となる男女の足をつないでおけば、
たとえ両家が仇敵同士であっても、必ず結ばれると教えてくれました。

以上こんな話です。
おみくじにも縁談の運勢がありますが、月下老人はおみくじを通して何かを伝えようとしているかもしれませんね。

この月下老人は横浜の中華街にある媽祖廟にも祀られています。

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