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居心地の良い場所をつくるには

「〇〇といったら▲▲さん」が増えていくほど、その場所での居心地が良くなっていくものだよなぁと考えていた。「▲▲さん」の部分は、自分の名前ね。

パソコンといったら田中さん
お金のことといったら鈴木さん
機器の修理といったら佐藤さん

みたいな感じ。

アイデンティティがあると安心する。ここにいていいんだ、私の居場所だ、と思える。

ただ、〇〇の部分が自分がどうしようもなく好きじゃないことだったら、しんどい。皆が嫌なことを、押しつけられている気持ちになる。実際はそうでなかったとしても、ゴミ捨て場として扱われている気さえする。

自分が得意なこと、好きなことがすでに誰かのアイデンティティとして定着している場合もなかなかに辛い。「私のほうがもっとうまくやれるのにな」と横目で見ながら、やり過ごす。自分の存在意義や価値をないものとされているように感じて、苦しくなる。

何となく居心地が良くないなと思う場所では、「自分のやりたいこと」と「周りの理解や期待」とのズレが大きいものだと思う。

逆に言えば、自分のやりたいことをどんどんアイデンティティとして、組織に定着させていけば、居心地の良い環境に変わっていく。

私の話になるけれど、前よりも居心地が良くなったような気がするな、と思うことがあって。それって組織内でアイデンティティが増えているからだと思うんだ。

ライターといえば、わたし
アクションゲームといえば、わたし
バチェラーといえば、わたし
バイオリンといえば、わたし
バンドといえば、わたし
ドーナツといえば、わたし
お酒といえば、わたし

何かが話題に上がったとき「それ、私も好きなんです」と熱量高く伝えられると、アイデンティティとして定着していく。

このイベントに行きたいな、誰か誘おうかな、というときにも声をかけてもらいやすくなった。選ばれるというのは嬉しいし、居場所を感じるよね。

仕事であれば、自分の得意なこと・やりたいことの範囲で空いているアイデンティティを探していく。「この分野の本をたくさん読んでいて」「前に似たようなことをしていて」とアピールも忘れずに。

一度や二度の発言では印象に残らないかもしれないけれど、日常的に関心を示し続けることで、「この分野といえば、あの人」という認識が自然と生まれていくはず。そうやって、居心地の良い場所は自分から作っていけるなと思った。

とはいえ、どうしようもなく合わないこともあるから、そういうときは離れる選択も忘れずに。

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吉野千明
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