ザッハトルテと日本酒のペアリングが最高すぎた
年末に食べたザッハトルテと日本酒のペアリングが最高すぎて、その話を聞いてほしい。
初めてのケーキ屋さん。タルトやケーキの有名店「キルフェボン」で働いていた人が開いたお店だという。
わりと近所だし前を何度も通ってはいる。というか、何度も店内に足を踏み入れている。「お決まりでしたらお伺いします」と声をかけられるタイミングが私には早すぎて、気後れしてしまう。そして、逃げるようにそのままお店をあとにする。そんな生活を続けて、気づけば5年が経過。そろそろ不審人物扱いされそうなこともあり、購入を固く決意して店内に足を踏み入れることにした。
チョコレート系のケーキは、普段は見向きもしない。だけどその日、ショーケースに並ぶザッハトルテは、やたら輝いて見えた。大好きな生クリームたっぷりのショートケーキにするか、キルフェボンお得意のタルトケーキにするか、それともザッハトルテにチャレンジするか。
「お決まりでしたらお伺いします」と5回聞かれるほど迷った後、自分の体が求めているものを信じて、ザッハトルテに決めた。
ザッハトルテはチョコレートケーキのなかでも、パリッとしたチョコレートが外を覆ったケーキ。いつもであれば、チョコレートケーキを食べても、これなら生チョコを一口だけ食べたほうがおいしいな、と思う。だけど、このお店のケーキは、チョコレートとスポンジとのバランス感が絶妙だった。初めてチョコレートケーキをおいしいと思えた。
いつもであれば、コーヒーや紅茶、赤ワインとのペアリングで楽しむのだけど、このザッハトルテには日本酒だと思った。
もちろん、日本酒であれば何でもいいわけではない。ここぞというときに飲もうと、半年間寝かせておいた日本酒をついに開けた。花垣のオーク樽。日本酒なのだけれど、白ワインと言っていいほどフルーティーな味がする。
私が初めてザッハトルテを知ったのは、本場であるオーストリア・ウィーンだ。ケーキと日本酒を合わせたのが初めてだったのも相まって、まるで海外旅行しているような非日常感を味わえた。
日本酒とスイーツも、なかなか良い。
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