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祝られていい存在なんだ。

「自分って、祝られていい存在なんだ」
そんな風に感じた日がある。

2021年の1月4日に私の誕生日会を開いてくれた。

「誕生日だからキタバの好きなもの買うからね!」と一緒に買い物に出かけたものの、割と好きな唐揚げの要望は届かず、「えっ、かに食べたぁい」とか「海鮮おいしぃそう(ヨダレ)」とかとか、そんな感じで誕生日会の品物が決まっていった。

テーブルには、 かに鍋,、イシツブテみたいな甘い苺、愛がつまった飲みやすい赤ワイン、にぎにぎ寿司巻などなど、統一性のない、でもみんなの好きが集まっていた。あの時のメニューは、これまでの笑い合ったり、泣いたり、ケンカしたりした、私たちの関係性の歩みのように見えた。

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「自分のために時間を使わないで〜」と思う私にとって、慣れない時間だったし、1月4日って新年で、みんなバタバタしてて、みんなに祝られたことがない私にとって、新鮮な体験だった。

そして同時に、自分って、祝られていい存在なんだぁ〜と、少し思えた誕生日だった。

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催しって、共同体の欠かせない要素なんだなぁ

昨日は、児童ホームである子の誕生日会をした。
誕生日を迎えた方をAさんと呼ぶことにしよう。私は少し前に「どんな誕生日会にしたい?」とAさんに聞いた。すると、「結婚式のような誕生日会がいい!!!!」と返ってきた。

みんなで作戦会議をする。
「結婚式のような装飾って、豪華めだよね?」
「キラキラがいっぱいある感じ?」
「BGMも結婚式に流れている音楽にしよう」
「僕、お花つくる!」
「私、結婚式で何を準備したらいいか、お母さんにきいてみる」

そして、当日を迎える。
「いまから、Aさんの誕生日会をはじめまーす!!!」低学年の方が、元気よく司会をしてくれる。「では、Aさんの入場です!みなさん拍手!」「ジャジャジャジャーン」と結婚行進曲のピアノ伴奏とともに、ドレスを着たAさんが入場する。もちろん、みんなで作ったバージングロード上で。

最初は、折り紙で作られた花束を贈る。謎の星の折り紙もいっぱいある。でも、Aさんのために一生懸命折った花束だった。

次は、お歌です!
2日前にAさんから「キタバさんは、ギターでハッピーバースデーを弾いてね!!」とのお達しがやってきて、頑張って練習してきた。下手ながらも、みんなで歌った。

そのあとも、ちょっとした人形劇をしたり、踊りをみんなで踊ったり、Aさんの好きなかりんとうを食べたりした。Aさんの笑顔のために、みんなで動いた。

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誕生日会を終えて、あっという間に帰る時間
ある方が「今日宿題できなかった、、、来なかったらよかったぁぁ」と嘆いていた。私ももう少し見通しを伝えたらよかったなぁと反省しているなかで、中学年の方が「それやったら、Aさんの誕生日会出来ひんかったことになるで!」と言った。「あ〜、それはイヤだなぁ」と言っていた。

きっと利益を追求したグループであれば、自分の宿題がいち早く終わることが優先されることなんだと思う。でも、あの瞬間は、自分だけではなく人と一緒に居る大切さを感じているのかなぁと感じた1コマだった。少しずつ共同体になっていけているのかなぁと思った。

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お金が発生しない状況のなかで、1人の人のためにたくさんの時間をかけてくれる機会は、私にはあんまりなかった。だから、あの時の誕生日会は、嬉しかった。

そのもらった愛を私は次に繋ごうと思う。
「一人一人がかけがえのない存在であること」を「あなたは大切な存在であること」を、昨日の誕生日会でプレゼントできたであろうか。

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