1つの傷に、100の花束を渡そう
1つの傷に、100の花束を渡そう。
.
半袖をおすすめしてくる春。私はもう少し春と遊びたいので、長袖を着ることにする。おふざけは、得意な方だ。加えて、BUMP OF CHICKENの「スノースマイル」を聴く。冬の曲だ。春は、うんざりしていることだろう。
.
スノースマイルの歌詞にこんな歌詞がある。『「雪が降ればいい」と口を尖らせた。思い通りにはいかないさ』という歌詞。この「思い通りにはいかないさ」のボーカル藤原さんの優しい歌声に心惹かれる。
急だけど、私には、お気に入りの言葉がある。それは「そういうこともあるさ〜」という言葉。全てを丸ごと受け止めてくれる言葉なようで、お気に入りなのだ。
小学校を入学したての方が、学校に宿題を忘れて青ざめることがある。「わたしダメな子…」と落ち込む。そんなときに、私はよく言う。「そういうこともあるさ〜。大切なのは、今からなにをするかだよ〜」と。
忘れたことも、後悔している心も、どうしようって不安も、丸ごとそのまま存在してていいんだよ〜。まず、「生まれて来てくれてありがとう!」ってくらいの気持ちで言っている。
スノースマイルの話に戻ると、あのお気に入りの歌詞には、その人の存在自体にハグしているかのような温かさを感じる。だから惹かれるんだろうな。
.
そんなことを考えながら、スノースマイルを歌っていると、「ただいまー」との声が、いつもの児童ホームのはじまりはじまりである。
.
.
「バカ!!!!」
児童ホームにそんな声が響き渡る。
連日のキラキラ?した投稿が多いように感じるが、現実はそんなに甘くない。「あほ」「バカ」「うるさい」などの言葉を子どもが使うことは多々ある。
以前は、「そんな言い方ないやろ」「キツイ言い方をやめなさい」と言っていた。でも、それは表面的な声かけだったと、今は反省する。
言い方が良くないことは、その子だって分かっていると思う。でも、それでも言うと選択したのなら、それくらい心に傷ができて痛かったんだろうと思う。
そこから私は、その傷に耳を傾けることにした。その「バカ!!」の2文字に色んな想いが乗っている。一つずつ丁寧に言葉にしていく。そして、「悲しかったんだね」「〇〇が嫌だったんだね」と確認しながら言葉の花を渡す。
これまでの私は、その子の心の傷に背負い投げをしていた。おりゃーと。でも、今は、その子の心の傷に花束を添えれたらいいなぁと思っている。
沢山のステキな言葉の花を飾ろう。「バカ!!!」って言葉が、違う言葉になるかも、違う言い方になるかも、ってそんなことを思いながら。
.
今日は、大好きなコーヒーを、床にぶちかました。さぁ、言うときがきた。心の準備はできたであろうか。よし、せーの。
.
.
「そういうこともあるさ〜」
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?