「プレイングマネージャーのための新図解コーチング術」佐藤英郎さん
「プレイングマネジャーのための新図解コーチング術2週間で人を育てる55の最新メソッド 」著書:佐藤 英郎
本書は、仕事で部下をどのように育成していくべきか、試行錯誤しておられる管理職の方にとてもおすすめの本です。
また、子育て、夫婦間など、各家庭でも応用できます。
私自身も、早速実践を繰り返しており、とてもおすすめの本です。
それでは、早速、私なりの要約をまとめています。
キンドルでも販売されていますが、仕事場で持ち歩くため、書籍をお勧めします。
1.上司の役割とは何か
上司の役割とは、組織目標を達成し、かつ個人目標も達成することです。
そして、部下が主体性を持って仕事に取り組めるように、コーチングを行うことです。
2.コーチングで解決する
コーチングといえば、「傾聴、質問、承認」などの言葉が有名です。
ただし、それらはあくまで手段であり、目的は、部下の目標達成に向けてサポートすることです。
サポートには、まずお互いの人間関係を構築することから始まります。
そのうえで、次の6つのステップを踏みます。
①目的、目標の明確化(数値化)
②現状の把握
③行動の把握
④自己評価を促す
⑤行動計画
⑥決意
大事なことは、部下が自分で納得し、決意することです。
3.選択心理学。部下の心理を理解する
まず、人は外部からの指摘では変わらない。自分自身で気づくしかない、と
選択心理学では言われています。
上司の指摘で、表面上は行動しても、中身は変わりません。変わるのは、部下自身が変わることを選択した時のみです。
上司は、部下が変わりたくなるように、まずは上司自身が変わらないといけません。
以下のような行動・言動はしないこと。
①他者をけなし、批判する
②他者の責任にし、責める
③他者を需要せず、文句を言う
④他者を認めず、ガミガミ言う
⑤他者を強制するために、脅す
⑥他者を見下げ、罰を与える
⑦他者を服従させようと、褒美でつる
逆に、以下の行動・言動を心掛けること
①傾聴する
②支援する
③励ます
④尊敬する
⑤信頼する
⑥需要する
⑦意見の違いについて交渉する
4.部下が不満を言ってきた時がチャンス
部下から不満が出たときは、しっかりと話を聴いて、相手や問題を理解し、改善するチャンス。
部下は上司に理解して欲しいと思っている。しっかりと話しを聴くこと。
上司は、バッターではなく、キャッチャーになること。
基本的に、不平不満が出るときは、相手に満足していない、というサイン。放っておくと、部下は「被害者」となり、成長できなくなる。しっかりと話を聴いて、改善し、お互いに「被害者」意識にならないことが重要。
5.部下の能力を引き出すには、仕事漬けより質問責め
部下の主体性を引き出し、能力向上につなげるには、上司からの適切な質問が重要です。
質問は以下がポイントです。
①オープンクエスチョン型の質問で、部下が自分で考えるようにする
②過去型の質問は詰問になりやすい。これからどうするか、未来型の質問をする。
③なぜ、は使わない。なに、に置き換えて、これからの質問にする。
④指示命令の代わりに、提案する。どうしても指示したくなったときは、
「こうしたらどうだろうか」、と提案する。
6.褒める
失敗しても、叱咤せずに期待して激励すること重要です。
上司の役割は次の3つの承認です。①存在 ②変化 ③成果
よく、③成果の承認だけになりがちですが、これでは、部下の信頼は得られません。
①存在では、挨拶、関心、感謝、相談、褒める、などが重要です。
②変化は、成果にいたるプロセスをしっかりと承認することが重要です。
そのなかでも、褒めるは重要です。
褒められて嫌な人はいません。でも、相手を褒める人は少ないです。
それは、「厳しくするほうが育つ」、「甘やかしてはいけない」、という
意識が強いからだと思われます。
成長には、相手が前向きな気持ちで目標に向かうことが重要です。厳しくしすぎた場合、相手は委縮し、不安や恐れから逃れたいことだけに注目し、成長しないことになってしまいます。
次の点を意識して、しっかりとほめましょう。
①プロセスに注目
②具体的に褒める
③感情をこめる
④すぐに褒める
⑤Iメッセージ。私は~。WEメッセージ。私たちは~ で褒める。
なお、次の褒め方はよくありません。
①時間が経ってから褒める
②褒めることを道具にしない。
③しかし、を加えない。