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OMORIというゲーム

※この記事はネタバレを含みます。プレイ予定の方は気をつけてください。

OMORIというゲームをクリアした。


あまりにも忘れられない体験だったので記録を残したくなった。




ストーリー


このゲームは自室に引きこもっている少年サニー(プレイヤー)が夢の中の世界を、オモリという名前に変わり冒険する。そして自分の過去と向き合っていくというストーリーだ。

物語のほとんどは、ユメカワなカラフルワールドを友達と仲良く冒険している。感情というステータスや独特なスキルを使いこなしながらエンカウントする敵を倒していく王道システムである。


しかしそんな可愛い世界は突然いっぺんする瞬間が何度か訪れる。
一つ目妖怪?のように見える不気味な黒い影。
突如ホラー演出でいなくなる友達の一人。

ホラーが苦手な自分にとっては、何度か画面からのけぞってしまう場面もあったほど…。年齢制限もついているし、事前情報でサイコホラー的要素があることを知っていたけれどもやっぱりきついシーンが何度かあった。

それでも最後までプレイできたのは、ここまで閉じこもっているサニーの秘密を知りたくなったから。単純に冒険が面白かったという側面もある。


※ここからは重大なネタバレがあります。

プレイ予定の方はご注意ください。主にプレイ済みの人が分かるような表現になっています。






さていざ最初のエンドをむかえた。最初にしてシークレットエンドと呼ばれている、サニーも友人バジルも生存したまま囚われていた影が消えるというエンドだった。

たくさん印象に残っているシーンがあるが、やっぱり一番はサニーとオモリの対決だと思う。

サニーがオモリと闘うんだとわかった瞬間に流れるバイオリンの音に鳥肌がたった。
オモリとはじぶんが夢の世界で動かしていたもう一人の自分。

そこで明かされるサニーの言葉。

自分に向けられた自責の言葉の数々。

この場では記せないような、凶暴な言葉で溢れていた。彼は数年間、自分がしたことの重みから自責の言葉をかけ続けていたのだ。
いつでも攻撃できるよう、凶器を手にして。

そして、その言葉たちはあまりにも私の姿と重なった。もちろんサニーのように大きな罪を犯したわけではない、私は。

だけれども自己の存在を否定していた自分の姿と重ねてしまったのだった。

教師としてうまくできなかった、子どもたちへの負い目。
仕事を辞めて迷惑ばかりかけている家族への負い目。
何よりこれまで努力してきたはずの自分を責めてしまう、愛せない自分への負い目。

バトルしながら、気づけば泣いていた。
そのバトルにしか出てこなかったコマンドがある。
サニーの「大切にする」というコマンド。
選ぶと友人たち、姉のマリの言葉を思い出す。そして体力が回復し、パワーアップする効果がある。

「大切にする」
自分を大切にする。
今まで自分を責め続け大切にできなかったサニーは、自分にかけてもらった(きっとこう言ってくれると信じた?)愛の言葉で、大切にする勇気をもらう。

バトルの終わりに、亡くなった姉のマリと演奏する。マリのピアノと、取り戻したバイオリンでデュエットする。

毒々しく痛々しい自分自身とのバトルシーンから、一転して、あまりにも美しいデュエットの曲。ワルツの調べと共に、サニーの美しい思い出がアニメーションで流れる。

ここで完全に涙腺が崩壊した。本当に涙を止めることができなかった。

夢から覚めたサニーは病室で友人たちに罪の告白をする。ここでエンディングとなる。その後サニーと友人たちがどうなっていくのかはプレイヤーの想像に委ねられている。

してしまったことの重大さから、今まで通り仲直りしてハッピーの未来が待っているとは到底思えない。未来のサニーもまた自分の夢の世界に引きこもってしまうかもしれない。それでも、自分を許し誰かと共に前に進もうとした姿に、大きく心を揺さぶられた。

全てハッピーエンドではないし、これからも苦しい人生が続く。
だけど希望はある、どこかに。

そんな苦く切ないけれども、前に進もうとするリアルさがこのゲームの良さだと感じた。

分岐が複数あり、これ以外のエンドもあるみたいだけど、個人的には自分の中で一番揺さぶられたエンドだった。(他の分岐は軽く調べて知りました)

軽々しく誰かに勧められないくらい重厚なストーリーだけど、どこかで、誰かと話してみたい。

そのくらいの体験を、このゲームから受け取りました。

私が推しているナポリの男たちという配信者グループ、hacchiとすぎる。
彼らがプレイしてくれなければ、私からは絶対に買わないゲームだった。
彼らには本当に感謝しかないです。


完全に個人的感想を垂れ流す日記になってしまいました。
じぶんの整理のために。



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