帰国子女の就職活動 Part 2
いわゆる「帰国子女」である私の就職活動は、同じバックグラウンドを持つ先輩が少なかったので暗中模索状態でした。就職活動のルールやお作法が全くわからないず、ネットには「帰国子女は英語が喋れるだけで仕事ができるわけじゃない」などと書いてあり、正直就職活動中はとても孤独で不安でした。ここでは、より多くの帰国子女の学生が日本の社会に貢献してほしいと思い、帰国子女の私から見た就職活動の経験談や就職活動の進め方をを紹介します!
今回は自己分析、業界分析、企業分析、OBOG訪問の紹介です。
Part1を読んでいない方はそちらからご覧になってください!
目次
1. ⾃⼰分析の⽅法
2. 業界分析の⽅法
3. 企業分析の⽅法
4. OB・OG訪問
4.⾃⼰分析の⽅法
今まで何をしてきたか、どういう人か、どんな価値観か、大事なものはなにか、どういう夢や目標があるか、何をしたいか、どういうときに頑張れるか
自分がどういう人間でどういう仕事があっているかをみつけるために一般的な学生は「自己分析」を行います。自己のアイデンティティを大事にするよう教わってきた私達学生には「自分」というものを幼少期から強く持っている帰国子女の学生が多いはずです。
就職活動ではそんな自己分析を改めてまとめることが内定までのカギとなります。
①始める時期
早ければ早いほど良いです!私は仲良しだった先輩が就職活動をしていたので、自己分析を二年生くらいからなんとなくはじめていました。
②進め⽅
Who? What? When? Where? Why? How? を永遠と続けて答えを探します。
これは一人でもできますが、1 ⼈で考えてもわからないことは友達や家族に聞けばすぐ答えがわかったりします。
例えば自分は普通に生きているつもりでも、友達からみたら努力家であったり、リーダーな特性に気づいたりします。
Example:
1.「学生時代頑張ったことは?」
2. サークルでダンスを始めた「なんで?」
3. 先輩の学園祭ステージがかっこいいと思ったから「なんで?」
4. みんな堂々と踊ってて、憧れたから「なんで?」
5. それまで⾃分に⾃信がなかったから自信のある人達が魅力的に見えた「なんで?」
6. ⾼校で挫折があった「どんな?」
出た答えに共通する動機は、⾃分ならではのものであるはずです。
それを集めて、「⾃分らしさ」を見つけて自分の短所と長所を見つけます。
③⾃⼰分析のゴール
正直、人は永遠と変わり続けるものなので、自己分析に終わりはありません。
掘り下げれば掘り下げるだけ出てくるし、自分を知れば知るほど改善点や伸ばしたいところがみつかり、どんどん変化するきっかけになります。
でも就活で自分を表現できる程度の自己分析であれば、
⾃分はどんな⼈で、どんな価値観を持っていて、何が強み弱みで、将来どうなりたくて、どんな働き⽅をしたいか
これがまとめて言えるようになれれば自己分析成功です。
④具体的に何をやるか
たくさん自己分析の方法がありますが、私が個人的に進めた方法は以下の三つです。
1.じぶんの人生のタイムラインを作る
産まれた時から今に至るまでの、小学校、中学校、高校、大学のタイムラインをつくります。
ここで駐在先、そのときの自分の性格、家族や友達との人間関係、勉強や熱中したこと、クラブ活動や習い事、ボランティア活動、当時の夢や目標、大事な思い出、嫌な思い出、その他の⼤きな経験、記憶に残るすべてのものを書き出します。
上に書いたようにWho? What? When? Where? Why? How? で深堀します。
「何をきっかけにそれを始めたのか」「どんな友達がいたか」「なんでその友達と仲良かったか」「どんな趣味を持っていたか」「なんで続けられたのか」「なんで熱中したのか」「なんでその夢を抱いたのか」などをメモ。
自分がどういうふうに人生を生きていく中で変わったか、逆に今と昔で共通するものがあるか。
2.モチベーショングラフ
⾃分史に付随して、⾃分の⼈⽣をとって、⾃分の⼈⽣で嬉しかった瞬間、悲しかった瞬間、成⻑したと思う期間、挫折した期間とかを書き出して線でつなげて、モチベーションのグラフを作ります。
これを作ることで、⾃分はどんなときにモチベーションが上がって頑張れるかがわかえるので、どういう職場環境があっているか、どういうシーンで力を発揮できるかがイメージしやすくなります。(チームで力を合わせることが好きか、個人ベースで頑張ることの方が好きかなど)
「将来、何のためにどう働きたいか」をモチベーショングラフを通じて、探します。(イメージこの様な感じ↓)
3.ガクチカを書く
ガクチカとは、学⽣時代に⼒を⼊れて取り組んだことです。
エントリーシートを書けば大体、すべての企業がこれをだいたい 400 字程度で記入することを求めてきます。ES でも⾯接でも、ほぼ 100%聞かれるので、学生時代頑張ったことを振り返るのも、現時点で取り組んでいることを詳しく記録しておくことも大事です。 エントリーシートのガクチカをまとめるのに5つステップがあります。
STEP 1 ⼒を⼊れたことの結論 を一文でまとめる
まずは、何をやったかを簡単に書きます。(何に力を入れ、どういう結果になったか)
STEP 2 なんで⼒を⼊れたのか
なんで⾃分はその⾏動をとったのかを考えます。
どういう状況で、どういうことが課題で、なぜ⾃分にできると考えたのか、なぜ解決したいと考えたのか
☆ 現状理解力、課題認識力をここで見せます。
STEP 3 具体的に何をやったのか
その状況下で⾃分がとった⾏動を具体的に、何が⼤変で、どこにやりがいを感じていたか、経験を具体的に書きます。
☆ 困難、失敗の経験談を書きます。問題解決までの道のりでどんな壁があったかを伝えます。
STEP 4 結果どうなったか
⾃分がとった⾏動の結果、どういう効果が得られたかを書く
☆ どういう経緯で、どうその壁を乗り越えたかを伝えることで問題解決力を表現します。
STEP 5 何を学んだか
⾃分が⼒を⼊れたことを通して学んだこと
☆ この経験を通じてどういう事を学んだかを書くことにより、どう仕事で活躍できるかをつたえます。
4.他⼰分析をしてもらう
友達に聞くことは、「⾃分らしさ」「⾃分の強み弱み」。これを聞くことで、他⼈である⾯接官にも違和感を与えないように⾃分らしさをアピールできます。
☆ 自分では思いつかないような言葉や、ガクチカと志望動機を、自己分析と並行して何回も何回も掘り下げられて突っ込まれました。
5.業界分析の⽅法
業界分析って何?
業界分析はその業界の社会的役割を知ることです。
その業界の会社は何をしていて、なんで必要なのか、今伸びてる業界かなどを調べます。
例えば志望企業が決まったとき「なんでこの業界に興味を持ったの?」
といった質問に対して、2文くらいでまとめられるレベルには自分なりの業界分析をすることが必要不可欠です。
①始める時期
自己分析を先に優先し、興味ある業界が出てきたら、インターンシップ等に応募するというのが理想の流れなので、3年生の夏ごろに始めるのがベストだと思います。
ですが、学⽣の知識で業界のことを知るのはさすがに限界があるので本を読む、合同説明会に行く、先輩に聞く、データサイトを使う。この4つをすれば一通り業界が把握できます。
②業界分析の注意点
⾃分のイメージや先⼊観、主観が⼊ったような話を頼りにしない。
基本的には、⾃⼰分析と照らし合わせながら、それを基準に幅広く⾒ることが大事です。先入観がある場合、その「この会社なんか良い!」「この会社はちょっと、、」といったイメージをなんで持ったかを考えることが大事です。どういう基準で自分が企業を見ているかは、企業分析をするときにも重要になってきます。
③業界分析の手順
1.本を買って読む
「会社四季報業界地図」は全部の業界の景気、業界内の企業の⽴ち位置、どんなことをやってる業界かが簡単にわかります。就活中にわからない業界があればこれ⾒たらだいたいわかります! 赤い「就活四季報」ていうのは、どういう企業理念で、どういう人材求めてるか書いてあります。わたしは本屋を通るたびに立ち読みをしていましたが、買ったことはないです。
2.合同説明会に⾏く
合同説明会は、行く意味がないと思われがちですが、特に興味のある業界がない場合は、考える時間として一度いくことをお勧めします。
帰国子女にはボストンキャリアフォーラムなどの海外大学生向けの合同説明会があります。ボストンキャリアはいろんな会社を見て、話してる人とかもみて、オファーしてるインターンシップに応募してみたり、人事の人に話してみたり、たくさんの機会があるので、バイリンガルの場合は金銭的な余裕がある方はおすすめです。
日系企業と外資系企業を比較するときにも合同説明会が
3.先輩に聞く
一個上の就職活動を終えた先輩などから経験談を聞くことで、より最新な情報を得ることができます。
4.SPEEDA
大学サイト経由で利用できるSPEEDAという企業データサイトをつかうことで、業界動向、企業のニュースやレポート、財務諸表や企業の情報を類似企業と比較しながら分析できます。
6.企業分析
企業分析って何?
同業他社と比較して「御社で働きたいのはこういう理由です。」って各社で言えるようにすることが大事です。類似企業にはないその企業の特性等は
ここ最近のニュースや、事業、インターンやOBOG訪問しないと知らないような情報をあつめる。
①始める時期 と注意すべきこと
始める時期は業界分析と同時進行で良いと思います。逆に早くから一つの企業を見すぎると視野が狭くなってしまうので、なるべく類似企業を比較しながら、複数の業界全体を見ながら企業研究をしましょう
私は志望業界の日系外資トップの会社計8社くらいに行き、日系5大証券全部のOB訪問した。
③具体的に何をやるか
やるべきことは⼤きく2つあります。
1.会社に足を運ぶ
・企業合同説明会、会社説明会、インターンシップ
各企業が独⾃に開催するセミナーに⾜を運ぶこと!業界分析をすることもできるけど、その中で企業がどういう特徴をもってその業界内での地位を築いてるかを中⼼に話を聞けば良いと思います。インターンも企業分析の一つ。
2.会社のひとに会う
・OB、OG訪問
OB 訪問をしなくても就職活動はできますが、するに越したことはないです。出来れば学部やゼミの先輩など、繋がりがあるOBを訪問することが安全です。企業セミナーとかで⼈事から聞く話は、建前での話も多いし、悪いことはさすがに言いません。なので OB 訪問でをすることで実際毎⽇どんな仕事をしているのか、入社前と入社後のギャップなど、本⾳を知る⽬的で OB 訪問するのが効果的です。さらに、社会人と話す機会を沢山設けることで面接時も緊張せず、いつも通りの自分を発揮しやすくなります。
面接時にも、OB訪問を行った事を言うだけで、本気度をあらわせます。
7.OBOG訪問
①始める時期
OBOG訪問をする場合は、志望業界が決まった後に企業比較をする際に始めるのがいいです。更に、面接の直前や1次、2次、3次の間などに志望企業のOBOG訪問をすることで企業を真に理解できます。
②注意すべきこと
OBOG訪問の際の日時調整の際は失礼がないことに気を付けて連絡しましょう。
日時が決まれば、前日に一度確認メールを送り、訪問後はなるべく早く感謝のメールを送ることが大事です。
更に、訪問中や訪問後にメモを忘れないうちに取っておきましょう。