
2024年9月おすすめレコード&CD-新譜レビュー【第10回】
こんにちは、あるいはこんばんは、HF(アッシュエフ) InternationalとMagic WaysというユニットでDJ兼ビートメイカーとして活動しているKHです。
9月に入り、暦の上では秋ですが残暑というか猛暑が続いていて昼間に街を歩くことは修行になってきました。
そんな昼間にチルできるおすすめレコード盤を紹介していきます。
2024年9月おすすめ盤(レコード&CD)
1.KH &ASAHI KURATA - LOVE ME FOREVER
手前みそで恐縮ですが3年振りにNew MixCDをリリースしました。
ボクの考えるラヴァーズ・ロックを詰め込みました。
ちなみに3年前リリースしたMixは日本からリリースされたラヴァーズ・ロックの音源をふんだんに使ったミックスです。
|前作Japanese Lovers Editionについて
2010年〜2020年くらいまでの傑作を使ったので話題になり、多くの人に聴いていただきました。サウンドクラウドに試聴リンクがありますので良かったら聴いてください。
最新作は、前作のJapanese Lovers Editionをリリースしていただいたレコードショップ兼レーベル=マザー・ムーン・ミュージック主宰Asahi Kurataとのスプリットミックスになります。内容としては前作の続編的な内容になっています。
|KH(ボク)サイド
レゲエ、ラヴァーズロックに加えて、レゲエアーティストによる非レゲエな楽曲や、全くレゲエに当てはまらない他ジャンルを取り入れた幅広い選曲になっています。
非レゲエな楽曲を多数収録していますが、レゲエやラヴァーズ・ロックに聴こえてしまうように選曲しミックスしました。
ここだけの話としては、ミックスはドラムのキック(バスドラム)を同じBPMにするんですが、このミックスではラヴァーズロックのハイハットやベースと非レゲエな楽曲のハイハットやベースのBPMを合わせることによってグルーヴを生み出しています。
これはミニマルというジャンルの曲をミックスするときに使うテクニックのひとつですが、その辺の細かい話しを書くとキリがないので、
読んでみたい!という人はコメント欄に「ミックスのテクニック読みたい!」とリクエストください!
|Asahi Kurataサイド
終始レゲエの楽曲でまとめつつも、レアグルーヴ名曲/フリーソウルでお馴染みな楽曲のレゲエカヴァーから国産ラヴァーズロックやレゲエをチョイス。
ヒップホップ的な二枚使い、同じリディムを使ったネタ振りなどのさり気ないギミックも加えています。
👇視聴はこちら
|ミックスの内容まとめ
レゲエ/ラヴァーズ・ロックが中心
ソウル、ジャズなどのカヴァー曲や他ジャンルもありの守備範囲の広さ
非レゲエDJのボクらだからできる純粋なレゲエリスナーでは見つけにくい視点や解釈
他ジャンルを聴くリスナーでは”こんなカヴァーもあるの?”的な楽曲もあり
両方のリスナーから新たな発見と楽しみがある
という感じです。
最後にミックス収録曲の中でボクがオススメしている隠れた名曲を1曲紹介します。
|収録曲紹介:Erykah Badu Honey (GRC's Jamaican Honey Rub)
Erykah Baduの超名曲"Honey"を原曲のメロディーラインを活かし、心地よいダビーなエフェクトとレゲエのリズムで構築したRemixです。
Erykah Badu"Honey"のオリジナルは2000年代を代表する超名曲なのでぜひ聴いてください!!
2.柴田聡子 - REEBOK
楽曲のみならず、Liveやフェスで最注目されているシンガーソングライター柴田聡子。
インディ・ロックのイメージが強かったのですが、LiveのPAにDub Master Xがメンバーに加わったことでダブの要素が足されてダンス・ロック感が増しました。楽曲がリリースされたらチェックしています。
|Dub Master Xが手掛けたRemix
|Dub Master Xのサウンド面に関するインタビュー
ボクが今回オススメする柴田聡子の楽曲ですがダビーなベースラインからはじまるUKラヴァーズ・ロックを彷彿させるtofubeats Remix。
歌詞と合うトラックがかっこよすぎて鳥肌がたちました。
The LASTTRAKとRemixを制作する際に参考にしようと思ったのはここだけの話。
3.NATALIE - FREE
Deniece Williamsが1976年にリリースしたSoulの名曲。
日本ではFree Soulで一躍有名になった曲です。
|Free Soulとは
1994年春に始まった、グルーヴィー&メロウな70年代ソウル周辺音楽の珠玉の名作を選りすぐり、埋もれた名曲に光を当てたクラブ・パーティー“Free Soul Underground"に端を発するムーヴメント。橋本徹により新旧/ジャンル/国境を越えて選曲された“Free Soul"の名を冠したコンピレーションCDは120枚に達し、100万枚をゆうに超える売り上げを記録している。クラブ・シーンのみならず、いわゆる“渋谷系"からSMAPに至るまで、90年代の音楽カルチャーに多大な影響を与えたことでも、今なお鮮烈な印象を音楽ファンに残している、絶大な人気を誇るミリオンセラー・コンピ・シリーズ。
多くのアーティストにカヴァーされていて、日本ではTei Towaさんのカヴァーも有名です。
|Sweet Robot Aginst The Machine -FREE-Towa Tei
このPVにはいまは名女優として名を馳せる麻生久美子がモデル時代に出演しています。いまは綺麗な女優ですが若い頃も圧倒的にかわいいです。
今回紹介するバージョンはラヴァーズ・ロックですがラヴァーズ・ロックを代表する名グループBROWN SUGARも1978年にカヴァーしています。
|BROWN SUGAR-FREE
2000年代初頭にリリースされたNatalieのカヴァーはデジタルなラヴァーズ・ロックで20年たった今でも聴くにはイイ感じです。
4.MAD BLACK LATIN COMBO - SAY YOU LOVE ME GIRL
Breakwaterのダンス・クラシックをNick Kurosawaをボーカルに迎えてラテンカヴァー。
まずはBreakwaterですがこのグループはフィラデルフィア発のファンクバンドです。
日本ではDeniece Williamsと同じく90年代にFree Soulで一躍有名になりました。海外ではこのグループの曲がダンスクラシックとしてよくDJ達にPlayされています。
また、日本でも馴染み深い曲でサンプリングされています。
Daft Punkが2005年に発表した『Human After All』に収録されている「Robot Rock」で、Breakwaterの「Release the Beast」をサンプリングしています。
サンプリングというものがどういう感じかわかりやすいのでDaft PunkとBreakwaterを聴き比べてもらえるとイイかもです。
|Daft Punk-Robot Rock
|Breakwater - Release the Beast
今回紹介するカヴァーですがBreakwaterの名曲をハワイを代表するシンガーをボーカルに迎えてカヴァーしています。
この曲もオリジナルとカヴァーを聴き比べるとイイかもです。
MAD BLACK LATIN COMBOがリリースした7インチのSideBのセルフRemixはバレアリックな雰囲気のラテン・ディスコになっていてDJで使いやすいです。
5.GUDTINGS - SWEETER THAN YOUR LOVER
インドネシア・ジャカルタのラヴァーズ・ロック・バンドのスウィートな名曲!デジタル音源を聴いた瞬間に最高すぎて即購入。
インドネシアはイックバルをはじめ魅力的なバンドがいるんですが、どうやらジャカルタのシーンにはGUDTINGSをはじめアツいバンドがいるみたいです。ジャカルタのシーンがこれからも楽しみです。
今回はレゲエのひとつのジャンルであるラヴァーズ・ロックを裏テーマにオススメの曲を紹介しました。
ジャンル関係なく音楽好きな方にはラヴァーズ・ロックはお馴染みかもしれませんが、そうでない方に向けて簡単にラヴァーズ・ロックとは何ぞやという記事も書いてみようと思います。
ラヴァーズ・ロックについて聞いてみたいことや、知りたいことがあったら、コメント欄で教えてください!記事作りの参考にさせていただきます。
今回紹介したレコードが気になったよ!という人はぜひ「スキ」を押してください。執筆の励みになります!
こっちのほうがおすすめだぜ、というレコードがあったら、ぜひコメント欄で教えてくださいね。
ここからはさらに、チャートでも紹介していない秘蔵のおすすめ盤を2枚紹介します。
ここから先は

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?