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辞書で呑む
去年からテレビ番組「辞書で呑む」にハマっています。
舞台は居酒屋。
芸人・アーティスト・ラッパー等の出演者が一斉に辞書を引き、気になる言葉をあげていきます。
ピックアップされた言葉に先生が解説を入れるのですが、ただそれを聞くだけではありません。
日常で使える場面を出してみたり、意味にちなんでエピソードトークをしたり、耳馴染みのない言葉だったらあえて意味を想像し合ったり… と言葉一つから存分に楽しめる趣旨になっています。
この和やかさが心地よく、辞書に対して大衆居酒屋というミスマッチな所も面白いです。教養番組の中では賑やかな方、バラエティーの中では堅い方ですかね。良い塩梅でお気に入りの番組です。
そんな「辞書で呑む」のライブイベントが開催されたので、辞書を片手に参加してきました。
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ここのところ、身体のためにお酒は控えていましたが、この日は解禁。たった一夜で変わる常識があるように、今日だけは健全な心が優先です。
会場は、放送で見た通りの和やかな雰囲気ではあるものの、探りながら話を完成させていく過程や、しりとりのように話を繋いでいくうちに段々と脱線してしまう様子を見れたのがライブならではでした。この程よい脱線が、堅苦しく見せない点でもあります。
客席で辞書を引き、乾杯するという慣れない状況も秘密の会合のようで楽しかったです。
あと個人的には、予習をしておいてピックアップされる言葉を予想する「辞書呑みジャンボ」を開催していました。結果一つ当選。
当てた言葉は砂漠で見つけたダイヤモンドとして大切にしまっておきます。
ニシダクイズは、元の知識より頭の柔軟さが試されるので、私も全力で参加出来ました。当てられなかった時や浮かばなかった時の悔しさがこちらの意欲を掻き立てます。
また、設問を聞いてる時の静けさが学校のテスト中のようで、観客の本気度合いも伝わってきました。
今回のライブに当たって、家でも読書中に辞書を引いたり、日常で出会った知らない言葉を一気に調べてみました。
もちろんスマホで検索した方が早いですし、ざっくりと分かれば支障はありませんが、そこをあえて辞書で引いてみると案外面白いものです。
頭の中で「あ・か・さ・た・な…」と唱えながらページをめくり、時間をかけて言葉に辿り着く感じが余裕たっぷりで、貴族のような時間を過ごせておすすめです。悦に入りながらも、段々と引くのが早くなるのも懐かしく感じます。
存分にライブを楽んだ上に、趣味も広げることが出来て大満足でした。