歪なネイルポリッシュ
「どうして爪塗ってもいいバイトなのに塗らないの?」
友人に「爪にちゃんと気を遣ってるって見せなきゃ」と言われて、最近マニキュアをしている。
伸びてきたらきちんと落として、また塗って。
ボルドーの爪は上品な
半透明なピンクはかわいらしく
モスグリーンはクラシックに
「女の子らしい爪だな」と自分の爪を見る。
「綺麗にぬれたよね」「この色やっぱりいいな」1日に何度も自分の手元を見てにやつく
でもそんな可愛い爪、今日バイトで剥がれた。
ペロンじゃなくて、
内側の乾き切っていない液体が波打って、ぐにゃって、
棚の組み立てをしてて、工具を使っていたから持ち上げたときにやったかな
ずれた爪はみるも無残な感じで紙をぐしゃぐしゃに丸めたような
これは人に見られたくないなあ
恥ずかしく、背伸びしている自分を虚しく思った。
と同時に、私は久々に自分らしいとも感じた。
汚く醜い爪は隠して歩きたいほど悲しいけれど、「今日頑張ってバイトしたんだぞ〜!」って勲章でもある
だったらいいんじゃないと思えてきた
お洒落することは楽しい、自分の背中をぐっと押してくれる 背筋が伸びて自然と顔が上がって今日の自分を少し好きになれる
でもそれで「爪が汚くなるからやりたくない」なんて、心の中であっても言いたくない
決して大きくないものでも、パフォーマンスを期待して私に任せてもらっているから応えたいと思う(認められたいから)
大抵余裕がなく、一喜一憂ばたばたの私らしいじゃん へへ
マニキュアが剥がれることを厭わない人でいたい
メイクが崩れるから〜
マニキュア剥がれるから〜
そんな理由でしないという選択肢を取らない人になりたい
その発言のしわ寄せは誰かが必ず負うことになるんだ
だったら私は(本当は嫌だけど)すっぴんでいいし爪もそのままでいいかな。
それが"女の子"なら女の子じゃなくたっていいや。
汗かき働いている人、頑張ってる人、みーんなかっこいい
尊敬してます私もそうなりたい