ケトルベルスナッチ解説
こんにちは😃
ケトルベルインストラクターの花咲です!
今回は皆さん大好きのケトルベルを使ったスナッチの解説をしていきたいと思います。
そもそもスナッチって?
ケトルベルリフティングでは、皇帝と呼ばれる位置に存在する種目です。
スイングよりも動員する筋肉の数が多く、移動距離も長いため、心拍数を跳ね上げるような種目になります。
バーベルで行うスナッチよりも回数を多く行うことができますので、低負荷域でのパワーを高めつつ、心拍数強化を図ることが出来ると言えるでしょう。
そもそもスイングとスナッチは何が違うの?
簡単に言ってしまうと、
スイング = 水平方向へのパワー
スナッチ = 鉛直方向へのパワー
です。
基本的にはスイングで発生させた力を、上方向へ誘導していくのがスナッチです。
スイングが上手く行えない状態でスムーズなスナッチを行うことは困難だといえます。
また、頭上でケトルベルをキャッチしていきますので、肩周辺の柔軟性が低い場合は、ゲットアップやアームバーなどで柔軟性と安定性を獲得した上で取り組んでいきましょう。
では、お待ちかねの動作解説と参りましょう!
まずは開始姿勢です。
ケトルベルを一足分前に置き、ハの字になるようにすると良いでしょう。今回は左手で実施する場合の置き方になります。
ヒップヒンジを行いましょう。
この姿勢が出来なければ話になりません。
ハンドルを握ります。
この姿勢のまま動作を開始する方がほとんどのように感じます。
しかしながら、この姿勢では広背筋(脇の下から骨盤にかけての筋肉)が使えておらず、姿勢自体も理想的とは到底言えません。
体重をやや後方に預けるようにしてケトルベルを引き寄せます。
この際に、耳から肩を引き離すようにして肩を下げましょう。そうすることで広背筋の緊張を感じることができるでしょう。広背筋の収縮は体幹の安定性にも関わりますので、非常に重要な要素と言えるでしょう。
また、片手で行う種目では体を捻りやすくなります。動作中はこれに抗って体幹を真っ直ぐに維持する必要性があります(アンチローテーション)。
開始姿勢で既に捻ってしまうと動作中に修正が効きませんので、横から見て上体正面が見えないように、上体全体を床に向けた姿勢を作りましょう。
ハイクパスと呼ばれる姿勢です。
この時も先ほどと同じように、体を捻らないよう注意が必要です。
また、ハの字で握ったケトルベルを回すようにして後ろに投げることでローテーターカフ(肩の安定に関わる筋肉)の動員を高めることができます。
親指で後ろを指さすように回せればOKです。
スイングと同じように臀部を引き締めて、上体を引き起こします。
ここまでは肘が伸びて腕は真っ直ぐですが、これ以降では肘が曲がってケトルベルが上方に振り上がっていきます。
重要なポイントは、上腕と肋骨が密着した状態にあることです。この姿勢と、やや後方に肘を引き寄せることで、臀部で発生させた前方へのパワーを上方に移動させていきます。
ちなみにこれ以降、ケトルベルをキャッチするまではケトルベルに力を伝えるようなことはありません。
先程の上腕の角度とあまり変化がないことがわかります。
しかしながら、肘が曲がって上方へ移動していくのが見てわかると思います。
ここでケトルベルのハンドルを握り込んでしまっていると、上手く肘が曲がらなかったり、以降で行うキャッチ動作がうまく行えません。
ちなみに肘は意図的に曲がるわけではなく、脇を引き締めてケトルベルが上に移動した結果、ケトルベルに引っ張られるように肘が曲がります。
ケトルベルが逆さまになっています。
あくまで脇を締めていた結果、上に移動していきますのでこの形になります(ここでは脇を締める力はなくなっています)
ここでも先程の肘と同様に上に引っ張られた結果、上腕も上に引っ張られます。
ケトルベルの球体が上に移動したら素早く手を差し込み、前腕に落ち着かせます。
ケトルベルを強く握ってしまうとこの動作がうまく行えません。
この姿勢まで行わず急ぐように振り下ろす方が多いですが、しっかりと安定した姿勢を作ることもスナッチの効果を高めるためには重要です。
この姿勢も、ケトルベルをキャッチした結果、後方に球体が来ますので球体に引っ張られるようにこの姿勢を作ります。
意図的に作らないとできない場合は、肩の可動性が低いかもしれません。
また、若干体全体が前に傾いていることに気づかれた方もいらっしゃるかもしれません。
ケトルベルは体の中心より後方に位置していますので、重心を前に移動させてバランスを取りますから、自然と前に傾きます。
しかしながら、腰を大きく反ってしまうと腰に負担が大きい姿勢になる可能性もありますので注意が必要です。
ケトルベルを振り降ろしていきます。
後方にあったケトルベルを前方にずらすだけで、勝手にケトルベルは落ちていきます。
無理な力みを用いる必要はありません。
これ以降、肘が曲がっていきますが、また肘が真っ直ぐになるまではケトルベルの負荷は感じません。
この辺りで、手のひらでハンドルが転がるように移動させて、スイングをする際の握り方に移動させていきます。
オーバーヘッドでの握り方とスイングの握り方は違いますから、ここで馴染ませるようにハンドルを移動させることで手のひらのストレスを軽減させることができます。
ケトルベルに引っ張られて肘が伸びています。
ケトルベルが真下に落ちるのを後方へ誘導していきます。
ここでは既に、ハンドルの握りはスイングのものへとなっています。うまく行えてない場合は、強く手のひらの肉を挟むような形になってしまいますので注意しましょう。
ここでは股関節はほぼ伸展しています。ここで臀部を後方に突き出してしまうと、ケトルベルを後方に移動させることが出来ずに、スクワットをする様に膝が曲がった姿勢になり、下背部への負担を高めますので気をつけてください。
ケトルベルが股下あたりに来たところで素早く臀部を後方へ突き出していきます。
こうすることで、ヒップヒンジを使った姿勢に持ち込みやすく、次の動作へも繋げやすくなります。
また、ヒップヒンジを用いた振り下げ動作を行うことでグリップの節約にも繋がります。ちなみにスクワット姿勢では大きくグリップ力を削る形になりますし、手のひらも痛めてしまいやすいです。
後方にうまく誘導しています。
この姿勢を作れると次に繋げやすいです。
いかがでしたか?!
ちょっと細かくてわかりづらい部分が多いと思いますが、効率の良い動作の習得は効果を高めるために必須です!
オンラインでのトレーニング指導も可能ですので、マスターしたい方は下記よりお問い合わせください。
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