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詩)手探りの先に

隙間から漏れる光を閉ざし
闇の中を彷徨う
何を糧に生きるべきか
途方に暮れた顔に雨水が当たる
空いた隙間を埋めるように
目の前の物を口に押し込む

誰かの声にすら疎ましさを覚え耳を捨て
笑う顔にすら気味の悪さを覚え目を捨て
捨てるものが無くなれば
自らの存在すら許せなくなり
最後の審判が鈍く鳴り響く

貴方に私の言葉は届くだろうか
私は私の中から言葉を探す
私には何もできない
何もできないと
免罪符を握りしめ言葉を綴る

無責任な言葉を送る卑怯者
道理と理不尽の間を生きる愚か者
寄り添う事もせず
与える事もせず
手探りで言葉を探す
手探りの先にある物を信じて

疲れたらならば休めば良い
不要な声は握り潰してもいい
納得など出来なくとも
暗闇の中で這いずりまわろとも
泥水を啜ろうとも
それでも生きて欲しい
生きて欲しいと願う

生きる事は苦しみ
生きる事は悲劇な喜劇
生きる事は失い奪う事
生きる事は死に向かい進む事
間違いかもしれない
矛盾かもしれない
それでも生きて欲しい
生きて欲しいの言葉しか
私には見つけられず
その言葉に希望を託す