詩)嫌にすらならない
ひらり、ひらりと
淡い白は降りてきて
両の腕で肩を抱き
さすれども、さすれども
温もりは生まれず
ただ、独りであるのだと
バスタブの中で途方にくれる
周りの影は
こちらに目をくれる事もなく
ゆらり、ゆらりと
夕陽の方へと歩を進め
何かを引きずる音だけを耳に残した
嗚呼、嗚呼と言葉を投げてみても
何処かの山にぶつかって
パラパラと無惨に崩れさり
風が吹けば跡形さえも残らない
くるくると廻る日々
安っぽい活動写真のようで
コピーとペーストを繰り返しては
意味のあるなしを考える間もなく
指だけを動かしていた