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Whisky Cask

こんにちは!
久々の更新となります。

インスタ等ではだいぶ前からちょいちょい出してますが、改めて樽出しウイスキーの取り組みについてまとめておきたいと思います。

今回入手したのは、もう10年以上前にスコッチモルト販売から出ていた、Classic of Islayの空樽になります🫡
オークションに落ちてたので、状態気になりつつも早々こんなチャンス無いので落としてみました。

木の状態はしっかりしてそう。蜜蝋でケアして何とかなるか?という感じ。


ご存知の方も多いかと思いますが、Classic of Islayの中身はラガヴーリン説が有力です。
ボトルは今も出ていますが、15年overの原酒が入ってるようです。

エチケットの奥に映るのがダニーヴァイク城。ラガヴーリン湾の向かいにあるので、シークレットモルトながら中身はラガヴーリンの可能性が非常に高い。

サイズは15Lです。
この樽で更にマチュアードするとどう化けるのか、ワクワクしかないしかない。

いわゆるダブルマチュアード、有名なものだとデュワーズとかがやってる手ですが、蒸留したてのニューポットを樽に入れて熟成(マチュアード)させて瓶に詰めるところ、更に樽を変えて熟成させるのがダブルマチュアード(2回目のマチュアード)で、まさにこの過程を踏んでいることになります。

文章にすると至ってシンプルに思えますが、実際樽に詰めて熟成させるまで、かなり難航しました。。。

というのも、届いた時の樽の状態が思っていたほど良くなく、試しに水を入れたところダラダラと液漏れが。。。
色々調べて、まずしっかりスウェッティング(水に浸透させ、木を膨張させる)することにしました。
マメに水を換えないと腐ったりカビの元になるので、デッカいバケツに浸けて、6時間おきに水を換えました。
それを5日間ほど。
幸い冬だったので、夏ほど繊細にならずにすみました。
気温の関係上、多分夏はもっと意識しないといけないと思います。

先人の知恵は凄いもので、完全では無いですがみるみる隙間が埋まり、この程度であればタガをしっかり締めて、蜜蝋で補うことが可能なレベルまで整いました。

元々のタガの位置との差、約7mm。ハンマーで叩いて4本締め。

蜜蝋ですが天然成分なので、樽の劣化はもちろん、ウイスキーに対してのケミカルな変化の心配がありません。
そんな蜜蝋を塗っては乾かし、塗っては乾かしで3度塗り。

液漏れしなくなりました!

樽の補修、大成功!
フルフル入れるのは心配なので、5〜6割ほど。
それでも漏れることなく、じっくり今も寝かせられてます。

なんだかんだ手入れし始めてから丸10日ほどかかりました。
ただ今はこの労力以上に見合うものができていると思ってるので非常に満足です。

元ラガヴーリンが入っていた樽の性質。
液体に対して当たる樽の表面積が多いことによる熟成速度。
四季豊かな日本での熟成。
そして原酒のコスト感。
自分が考えられる点は全部踏まえてのダブルマチュアード。
方向性は狙い通り、ただ味わいの幅や風味のボリュームは全然予測つかないものでした。
とはいえ、個人的には理論以上の出来になっていたので、色んな意味で楽しいしかないしかないです🫡

現在3Lほど。原酒追加のたびに熟成期間リセットしてます。もはや秘伝のタレ。

キーモルトはもちろんラガヴーリンですが、他原酒はシークレットです🤫
コストのところとブレンデッドであることを加味すると、なんとなく当たりがつく方もいらっしゃると思いますが。
ただ、ラガヴーリン以外のモルトも入ってますので🫡

お近くの方はぜひ!
遠い方で根気のある方はぜひ素敵な樽ライフを!

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