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課題の多い組織の開発は難しい
今回も、当たり前のことをテーマに書こうと思います。
私たちが働くうえで、企業というのは当然のように存在しており、大きな組織ほど、しっかりとした運営上のルールやマニュアルが存在しています。
大手企業に勤めた経験が転職市場で重宝されるのは、社外からは見えない企業文化を取り込み、ベンチマークとし、自社の成長を描く指標として、多くの有益な情報が得られると考えるからではないでしょうか?
しかし、大手企業に勤めたからと言っても、万能だとは言い切れないケースもあります。
例えば、すでに組織として成熟している企業に籍を置くことは、生産性や効率について、ある程度レールを敷かれた状態でキャリアを進むということと同義だと私は考えています。
レールがあるということは、企業が望んでいる人材像への最短距離を進むことが出来、それゆえに零細や中小の企業に勤めるよりも順風満帆なキャリアを早期に形成することが出来るでしょう。
一方で、誰にでも対応できるように設置されたマニュアルが、没個性を助長することも考えられます。
キャリアパス形成の際に、一貫したキャリアを進むことは、確かに効率の良い生き方でしょうが、どこかで「本当にやりたいことって何だっただろうか?」と、葛藤することもあるでしょう。
つまり、上手く行き過ぎると人はレールから逸脱したくなる、ということです。
ですが、レールのある人生に慣れてしまっていると、飛び出した先で無力感に苛まれ、高学歴・高キャリアでありながら、後悔の念を抱いて日々を過ごすことにもなりかねません。
「臨機応変」
よく聞く言葉ですが、求められる対応力は、レールの有無で大きく異なります。
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新進気鋭なベンチャーやスタートアップが突如として失速し、倒産や人材流出を引き起こしてしまう要因の一つに、組織運営と組織開発の違いがあると私は感じています。
大手企業では、人財の平素化ともいえる運営ルールが存在します。
服務規定や就業規則、業務マニュアルやトラブルシューティングなど、入社採用をクリアした人財であれば誰でも均一な作業ができる仕組みが、企業にはあります。
これらは組織運営のシステム化によって、先人たちがつくり上げた社内制度とも言えるでしょう。
ですが、大手企業勤務者で、自社のシステムそのものを構築する立場にあった者は少ないはずです。
すでにあるシステムを運用することには長けていても、システムそのものをつくり上げる能力のある人財は、実は大手企業も零細企業も同程度の人数なのではないでしょうか。
もちろん、大手では支社や部署ごとに開発担当者がいるでしょうから、一つの運営組織団体の中での比率、ということにはなるでしょうが…。
「ヒト・モノ・カネ・情報」
会社の4大経営資源と呼ばれるモノですが、小さな企業ほど、使える資源は限られています。
「レバレッジ効果」などと言われますが、いかに少ない投資で大きな利益を生じさせるかが、小さい企業では非常に大きな課題です。
個人的に、特に難しいと感じているのが人財開発です。
少し乱暴な言い方ですが、洗脳も矯正もせず、企業の1ピースとなる人物は稀有であり、重要な「駒」でもあります。
しかし、そのような人財には負荷の高いタスクも回っていきやすく、気をつけなければ、企業から離れていってしまうでしょう。
最近ではあまり聞きませんが、「カセット雇用」と呼ばれる”使いまわし”的な雇用になるリスクが、小さな企業には潜んでいます。
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私自身は、優秀な人財ではありませんが、小さなスタートアップに在籍しているので、自然と高負荷なタスクも抱えることになります。
限られた資源をどう使うのか、頭の痛い案件がいくつもあったりします。
属人化のリスクを知りながらも、個々の能力に依存せざるを得ない状況を、どうにかしたい…、でも、今すぐにはどうにもできない…。
組織開発や人財開発を考えるうえで、私の指針の一つになっているのが、山本五十六の言葉です。
やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。
この言葉は、他者をどうするのかではなく、自分がどう在るべきかを定めたものだと捉えています。
まずは、自分という資源から使う。
ちょっと最近、バーンアウトになりかけてて、何も手につかなかったり、noteの更新が危うかったりします(笑)。
「人は動かじ」
自身の行動から、他者の行動を引き出すにはタイムラグがあります。
この歳まで、いろいろな形で、自分という存在をBETしてきましたが、今回はどうなるのか?
そんな心情から、こんな記事を書いてみました。
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ということで、最後までお読みいただきありがとうございました。
今回の投稿は以上です。